6 / 8
牛レア肉大根おろしを添えて
しおりを挟む
夏。
それは恋の季節。
若者たちにとっては色欲に花咲かせ、異性との遠い様で近い距離のもどかしさにときめく季節である。
それは男女ともに共通の認識であるはずだ。
ただ、私にとっては違う。
だって、おっさんだもの。
たとえ外見がうら若き乙女だとしても、こればかりは無理だ。
この私が男に対して心をときめき躍らせる?
ありえない。
そんなの死んでもごめんだ。
股間に手を置く。
・・・何も無い。
私は生前、思えば学業ばかりに熱中していた。
いわゆるガリ勉である。
学力こそが正義であり、絶対なのだ。
誰しもが平等に与えられた権利であり、武器なのだ。
そう、自分に言い聞かせていた。
だから、この目の前に広がる有象無象の群れに対して何も思わないし、ましてや嫉妬心など生まれるはずもないのだ。
「どうしたレイ。私に何か言うことは無いのか」
目の前の金髪男が女を侍らせて私に何かを問いただしてきている。
外見ははっきり言ってイケメンだ。
顔のパーツも整っているし、身長も高い。
だからと言って、女を侍らせるのはなんとなく腹が立つ。
「誰だお前は。何の用だ」
もう、私が記憶喪失だということは周知の事実であろう。
そんな私に声をわざわざ掛けにくるのだ。
よっぽどの奇人変人でないと考えられない。
「どうやら記憶喪失というのは本当のようだな」
「要件は何だ」
周りにまとわりついている女どもはバカなのだろうか?
手の届かない相手にアプローチしてなんの意味があるというのだ。
それともこの金髪男は何か隠された才能でもあるのだろうか。
「今朝の机の中は確認したか?」
「ああ・・・たしか、今日はバッタだったな」
私の机の中にネズミの死骸やヘビの死骸など、何かと差し入れをくれるのはこいつか?
たしか今日はバッタが入っていた気がする。
「お前の動物愛好の趣味の噂は本当だったのか!ひゃはははは!」
「そうか。わかった」
また、あらぬ噂が立っているようだ。
確かに、机の中に入っていたヘビは校庭で焼いておいしく頂いた。
なかなか淡白で旨かった。
ネズミはきちんと埋葬したぞ。
バッタもだ。
「・・・なんだ? それだけか?」
「ああ。お前の要件もそれだけか?」
それだけも何も、そんなどうでもいいことを言いに来たのか?
もしかして、こいつはアホなのだろうか。
「っぐ! 貴様っ! ロイド王子に婚約破棄されたくせに!」
「・・・」
婚約破棄されたのは事実だが、この金髪男に私の事をとやかく言う権利はないはずだ。
そもそも、
「お前は誰だ?」
私は同じ質問をする。
こいつは私が権力を持った暁には真っ先に潰さなければならない。
見ていると腹が立ってきた。
女を侍らせているし。
「・・・コザだ。コザ・モブリット。二度と忘れるな!」
「ああ。忘れないさ。貴様こそ、今日の事を覚えているがいい。いつか私に頭を垂れる日が来るだろう・・・」
私がこらえきれない笑いを浮かべながら話すと、金髪男はどこかに逃げてしまった。
私の迫力が恐ろしかったのだろう。
大人の余裕だ。
これでも、それなりに社会という荒波に揉まれていたからな。
私は金髪男の後姿を見ながら、
胸を揉む。
柔らかい。
この学園という生温い場所に身を置いていると、社会の怖さを忘れそうになる時がある。
私は、自分の胸を揉みながら、社会の荒波を思い出す。
きっと、彼らにはこれから辛く長い人生が待っているのだろう。
彼らもまだ若い。
今のうちに鍛えておいた方がいい。
*
「レイお嬢様。どちらに行かれるのですか?」
屋敷に帰った私は、セバスに呼び止められる。
厨房に行こうとしていたところだ。
早く話を済ませたい。
「なんだ」
「例の事業でご相談がありまして」
例の事業とは、シャンプーの件だろう。
領地に工場も作り終えたし、工員の手配も、両親への金の無心もすでに終わっている。
工場といっても、材料置き場のようになっているがな。
ただ分量通りに混ぜるだけなので、工員は一人でも十分なはずだ。
「聞こう」
「ありがとうございます。工員への給料をいくら払えばいいのか分からなくてですね・・・」
「収支報告書を見せてみろ」
「はい。こちらです」
収支報告書とは、原材料にいくら使って、いくら売り上げているかの報告書だ。
簿記の知識を使い、分かりやすいようになるようにセバスに教えてある。
現在の総売り上げは924万ギル。
支出は350万ギル。
利益率はちょうど6割ほど。
「まあ、利益も順調に上がっているようだし、30万ギルでいいんじゃないか?」
「かしこまりました」
ちなみにこの国の農民の年収は200万ギルほどだ。
ハッキリ言って破格の金額だろう。
というのも、シャンプーの売れ行きが良すぎるのだ。
作れば作るほど、売れていく。
初めて売り出してから二週間で1万本近く売れているのだ。
たぶん、セバスが裏で何かをしているんだろうが。
店頭は常に品薄状態だし、工員も作業量の多さに絶望していることだろう。
「工場と工員を増やせ。余った利益は全部先行投資に回せ」
売れるものは、すぐに真似される。
特にシャンプーは、私がかなり適当に作り出したものだ。
セバスが分量を量りレシピを作っているとはいえ、すぐに真似されることは間違いない。
だからこそ、スピードが命だ。
鉄は熱いうちに打たなければならない。
「かしこまりました」
セバスの返事を聞いた私は厨房に走る。
今日は、肉が食いたい気分なのだ。
最近の私は厨房に入り浸っている。
夜食の開発に全力を注いているからだ。
そのうち、ビールの作成にも着手したいと思っている。
この国のビールは、あまり美味しくない。
というのも、ぬるいのだ。温度が。
本来、ビールというものは、エールビールと、ラガービールに分けられる。
どちらも炭酸の強いことは同じなのだが、作る時の温度と、かかる時間が違う。
エールビールは暖かい温度で数日間で出来上がるのに対し、ラガービールは比較的低い温度で、長い年月かけて作られる。
この国にはエールビールしかなかった。
だから、学生のうちに着手しておかなければならない。
「本日はどの様なお料理をなさるのですか?」
「牛肉だ。牛肉をだせ!」
今、私に話しかけてきたのはクック料理長。
この屋敷の料理は全て彼が作っている。
もちろん彼の料理は美味しい。
美味しいのだが。
「脂が足りない」
本来、私の料理は油をたっぶり使うデブ飯だ。
油と炭水化物を一緒に口に含んだ時のあの満足感。
私はあの感覚が大好物なのだ。
だが、目の前のステーキ肉には脂身が少なかった。
「まあいい。見ていろ」
「楽しみです。レイお嬢様のお料理はどれも美味しいですからね」
ステーキ肉の焼き方は決まっている。
レアだ。
表面はカリッと、中はジューシー。
それが理想。
まずは下準備。
私は肉にフォークを何度も突き刺す。
繊維を柔らかくするためだ。
そして、塩コショウを強めに振る。
熱々のフライパンに肉をそっと乗せる。
脂の焦げる音と匂いがたまらない。
焦がす前にひっくり返す。
両面に、焼き色を付けていく。
そして、アルミホイルに・・・。
「くそっ!ホイルは無いのか!」
「ホイル・・・?」
まあいい。皿を二枚重ねて中に火を通すか。
フライパンから取り出した肉を皿の上に乗せて、その皿にもう一枚皿を逆向きに乗せる。
このまま五分だ。五分経てば、中までじっくり火が通り、レアになる。
「今のうちに、薬味の準備をしなければ大根とポン酢だ!」
「すいません。ポン酢が何か・・・」
「ポン酢が無いだと・・・」
まあいい。
私は擦った。大根を。
「完成だ・・・」
目の前には、大根おろしの乗ったステーキ肉がある。
肉を切ると、鮮やかな赤色に、溢れ出る肉汁。
「これは・・・ちゃんと火は通っているのでしょうか・・・?」
「ふん・・・。食ってみろ」
「で・・・では・・・」
クックは恐る恐る肉を食べる。
「こ・・・これは・・・!」
「うまいだろう」
私は満足だ。
肉を焼くのに変な味付けは要らない。
塩コショウと大根おろしで十分なのだ。
味が物足りなくなってきたら、大根おろしと一緒に食べる。
これが、男飯。
最高の贅沢だ。
それは恋の季節。
若者たちにとっては色欲に花咲かせ、異性との遠い様で近い距離のもどかしさにときめく季節である。
それは男女ともに共通の認識であるはずだ。
ただ、私にとっては違う。
だって、おっさんだもの。
たとえ外見がうら若き乙女だとしても、こればかりは無理だ。
この私が男に対して心をときめき躍らせる?
ありえない。
そんなの死んでもごめんだ。
股間に手を置く。
・・・何も無い。
私は生前、思えば学業ばかりに熱中していた。
いわゆるガリ勉である。
学力こそが正義であり、絶対なのだ。
誰しもが平等に与えられた権利であり、武器なのだ。
そう、自分に言い聞かせていた。
だから、この目の前に広がる有象無象の群れに対して何も思わないし、ましてや嫉妬心など生まれるはずもないのだ。
「どうしたレイ。私に何か言うことは無いのか」
目の前の金髪男が女を侍らせて私に何かを問いただしてきている。
外見ははっきり言ってイケメンだ。
顔のパーツも整っているし、身長も高い。
だからと言って、女を侍らせるのはなんとなく腹が立つ。
「誰だお前は。何の用だ」
もう、私が記憶喪失だということは周知の事実であろう。
そんな私に声をわざわざ掛けにくるのだ。
よっぽどの奇人変人でないと考えられない。
「どうやら記憶喪失というのは本当のようだな」
「要件は何だ」
周りにまとわりついている女どもはバカなのだろうか?
手の届かない相手にアプローチしてなんの意味があるというのだ。
それともこの金髪男は何か隠された才能でもあるのだろうか。
「今朝の机の中は確認したか?」
「ああ・・・たしか、今日はバッタだったな」
私の机の中にネズミの死骸やヘビの死骸など、何かと差し入れをくれるのはこいつか?
たしか今日はバッタが入っていた気がする。
「お前の動物愛好の趣味の噂は本当だったのか!ひゃはははは!」
「そうか。わかった」
また、あらぬ噂が立っているようだ。
確かに、机の中に入っていたヘビは校庭で焼いておいしく頂いた。
なかなか淡白で旨かった。
ネズミはきちんと埋葬したぞ。
バッタもだ。
「・・・なんだ? それだけか?」
「ああ。お前の要件もそれだけか?」
それだけも何も、そんなどうでもいいことを言いに来たのか?
もしかして、こいつはアホなのだろうか。
「っぐ! 貴様っ! ロイド王子に婚約破棄されたくせに!」
「・・・」
婚約破棄されたのは事実だが、この金髪男に私の事をとやかく言う権利はないはずだ。
そもそも、
「お前は誰だ?」
私は同じ質問をする。
こいつは私が権力を持った暁には真っ先に潰さなければならない。
見ていると腹が立ってきた。
女を侍らせているし。
「・・・コザだ。コザ・モブリット。二度と忘れるな!」
「ああ。忘れないさ。貴様こそ、今日の事を覚えているがいい。いつか私に頭を垂れる日が来るだろう・・・」
私がこらえきれない笑いを浮かべながら話すと、金髪男はどこかに逃げてしまった。
私の迫力が恐ろしかったのだろう。
大人の余裕だ。
これでも、それなりに社会という荒波に揉まれていたからな。
私は金髪男の後姿を見ながら、
胸を揉む。
柔らかい。
この学園という生温い場所に身を置いていると、社会の怖さを忘れそうになる時がある。
私は、自分の胸を揉みながら、社会の荒波を思い出す。
きっと、彼らにはこれから辛く長い人生が待っているのだろう。
彼らもまだ若い。
今のうちに鍛えておいた方がいい。
*
「レイお嬢様。どちらに行かれるのですか?」
屋敷に帰った私は、セバスに呼び止められる。
厨房に行こうとしていたところだ。
早く話を済ませたい。
「なんだ」
「例の事業でご相談がありまして」
例の事業とは、シャンプーの件だろう。
領地に工場も作り終えたし、工員の手配も、両親への金の無心もすでに終わっている。
工場といっても、材料置き場のようになっているがな。
ただ分量通りに混ぜるだけなので、工員は一人でも十分なはずだ。
「聞こう」
「ありがとうございます。工員への給料をいくら払えばいいのか分からなくてですね・・・」
「収支報告書を見せてみろ」
「はい。こちらです」
収支報告書とは、原材料にいくら使って、いくら売り上げているかの報告書だ。
簿記の知識を使い、分かりやすいようになるようにセバスに教えてある。
現在の総売り上げは924万ギル。
支出は350万ギル。
利益率はちょうど6割ほど。
「まあ、利益も順調に上がっているようだし、30万ギルでいいんじゃないか?」
「かしこまりました」
ちなみにこの国の農民の年収は200万ギルほどだ。
ハッキリ言って破格の金額だろう。
というのも、シャンプーの売れ行きが良すぎるのだ。
作れば作るほど、売れていく。
初めて売り出してから二週間で1万本近く売れているのだ。
たぶん、セバスが裏で何かをしているんだろうが。
店頭は常に品薄状態だし、工員も作業量の多さに絶望していることだろう。
「工場と工員を増やせ。余った利益は全部先行投資に回せ」
売れるものは、すぐに真似される。
特にシャンプーは、私がかなり適当に作り出したものだ。
セバスが分量を量りレシピを作っているとはいえ、すぐに真似されることは間違いない。
だからこそ、スピードが命だ。
鉄は熱いうちに打たなければならない。
「かしこまりました」
セバスの返事を聞いた私は厨房に走る。
今日は、肉が食いたい気分なのだ。
最近の私は厨房に入り浸っている。
夜食の開発に全力を注いているからだ。
そのうち、ビールの作成にも着手したいと思っている。
この国のビールは、あまり美味しくない。
というのも、ぬるいのだ。温度が。
本来、ビールというものは、エールビールと、ラガービールに分けられる。
どちらも炭酸の強いことは同じなのだが、作る時の温度と、かかる時間が違う。
エールビールは暖かい温度で数日間で出来上がるのに対し、ラガービールは比較的低い温度で、長い年月かけて作られる。
この国にはエールビールしかなかった。
だから、学生のうちに着手しておかなければならない。
「本日はどの様なお料理をなさるのですか?」
「牛肉だ。牛肉をだせ!」
今、私に話しかけてきたのはクック料理長。
この屋敷の料理は全て彼が作っている。
もちろん彼の料理は美味しい。
美味しいのだが。
「脂が足りない」
本来、私の料理は油をたっぶり使うデブ飯だ。
油と炭水化物を一緒に口に含んだ時のあの満足感。
私はあの感覚が大好物なのだ。
だが、目の前のステーキ肉には脂身が少なかった。
「まあいい。見ていろ」
「楽しみです。レイお嬢様のお料理はどれも美味しいですからね」
ステーキ肉の焼き方は決まっている。
レアだ。
表面はカリッと、中はジューシー。
それが理想。
まずは下準備。
私は肉にフォークを何度も突き刺す。
繊維を柔らかくするためだ。
そして、塩コショウを強めに振る。
熱々のフライパンに肉をそっと乗せる。
脂の焦げる音と匂いがたまらない。
焦がす前にひっくり返す。
両面に、焼き色を付けていく。
そして、アルミホイルに・・・。
「くそっ!ホイルは無いのか!」
「ホイル・・・?」
まあいい。皿を二枚重ねて中に火を通すか。
フライパンから取り出した肉を皿の上に乗せて、その皿にもう一枚皿を逆向きに乗せる。
このまま五分だ。五分経てば、中までじっくり火が通り、レアになる。
「今のうちに、薬味の準備をしなければ大根とポン酢だ!」
「すいません。ポン酢が何か・・・」
「ポン酢が無いだと・・・」
まあいい。
私は擦った。大根を。
「完成だ・・・」
目の前には、大根おろしの乗ったステーキ肉がある。
肉を切ると、鮮やかな赤色に、溢れ出る肉汁。
「これは・・・ちゃんと火は通っているのでしょうか・・・?」
「ふん・・・。食ってみろ」
「で・・・では・・・」
クックは恐る恐る肉を食べる。
「こ・・・これは・・・!」
「うまいだろう」
私は満足だ。
肉を焼くのに変な味付けは要らない。
塩コショウと大根おろしで十分なのだ。
味が物足りなくなってきたら、大根おろしと一緒に食べる。
これが、男飯。
最高の贅沢だ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。
汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。
元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。
与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。
本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。
人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。
そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。
「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」
戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。
誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。
やわらかな人肌と、眠れない心。
静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。
[こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる