魔法使い、双子の悪魔を飼う

yondo

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第一部 魔法使い、双子の悪魔を飼う

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家の掃除と森の精霊達への挨拶でいつの間にか一日は終わっていた。長く生きているから時間の感覚には酷く鈍感になっている自覚はあるが、このままじゃ三年なんてあっという間に経ってしまいそうだ。

「えぇと.....盛り盛りフルーツパフェのお店は.....」

地図を見ながらキョロキョロと街の通りを見渡す。通りには沢山の屋台、流れ続ける音楽、談笑する人間達──初めての世界に胸の高鳴りが止まらない。

「.....」

フードを深く被り、目立たない様に歩く。今迄、唯一街の護衛だけは任されず、宮廷内に食べる所も住む所も用意されていた為気にする事がなかったが、エルフの存在はどうしても目立つ。
そして、ちゃんとした服を用意していないから宮廷魔法使いだけが身に付けられるローブを着てきてしまった。周りの彼等の視線が僕に集まるのが分かる。気にしないふりを頑張って続けながら、目的地に何とか辿り着く。

「ストロベリー、ジャンボ.....パフェ下さい」

辿々しい感じでメニュー表に書かれたものを注文する。目の前に到着したのは自分の顔より二回り位大きなイチゴパフェ。王宮内で噂されていた街で一番美味しいデザート屋さんにやっと来れたのだ。口に含んで美味しさをしっかり噛み締めて飲み込む。

(生まれてから、こんなに美味しいものを食べたのは初めてだ)

視線を上げて辺りをボーッと眺める。
今迄生きてきて、僕の世界は宮廷の中が殆どだった。国に囚われ、国の為に動き、何の意思も持たずに百年以上働き続けた。でも、今この街の風景を見て改めて思った。僕はこの街の人間達の笑顔を守れていたんだと──。









ガシャンッ──

「!」

食べ終わったタイミングで、不意に楽しそうな人間達の会話の中に何かが壊れた様な鋭い音が耳に入ってきた。パッと顔を上げて見渡すが.....周りは音に気が付いている様子はない。気の所為だろうかともう一度耳を澄ますと、確かにずるずると何かを引き摺る音がする。
何となく気になり、「ご馳走様でした」とお金を置いて店を出る。確か音が聞こえたのは.....。

スッと店の真後ろにある路地裏を覗いてみる。物が乱暴に積まれた狭い場所に二つの影が見える。泥でぬかるんだ地面を踏みながらも、その影に恐る恐る近付く。

「──!」

五、六歳位だろうか。
幼い少年がもう一人の少年を抱く様に張りついている。僕の存在に気が付いたのか、目を閉じていた少年は目が合うなりギロッと睨んでくる。フードを被っていて怪しい雰囲気が出ていたせいか、もう一人の少年も自分に気付くなり警戒した態度を見せてくる。

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