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初仕事5

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急いで教会に行くと既に区長の兵によって囲まれている。

「みんな!」

「ダメよ!今飛び出しても捕まるだけよ、少し様子を見ましょう」

すると小屋の中からシスターが出てきた。

「ふふふ、ご苦労だったな、シスター…いやアン」

「これで依頼は達成されたはずよ」

「いや、まだだ…悪の根絶をしなければ」

「この子達は何もしてないわ!」

「なんだ情でも沸いたのか?」

「…」

「ふん!くだらない、経緯はどうあれ自体が改善していけばそれは正義だと言っただろう」

「それは誰の為の正義なの!この子達は何もしてないのに…」

「うるさい!」

シスターの頬を男が叩く。

「お前の様な影の民が正義の役立てることが出来たのだ、ありがたいとおもえ」

シスターはスパイだったの?
しかも仲間割れって…

「お姉ちゃんシスターを助けて」

「わかったわ、私がアイツ等を引きつけるから貴方はその隙にみんなを非難させて」

「え!?一人じゃ」

「大丈夫よ、私これでも強いんだから」

「でも…」

「大丈夫!悪の幹部は一人で戦隊相手に戦うんだから」

「悪の幹部?」

「説明してる時間はないわ、私の言ったことちゃんと出来るわね?」

「う、うん」

「じゃあ、行きましょう!」

私は敵の背後の茂みに移動した…
すると区長に魔法使いらしき者が駆け寄り。

「区長背後に誰かいます」

「誰だ!」

やばい見つかった…こうなったら。

「按ずるな、蹴散らしてこい」

「総帥!分かりました」

『スキルアクティブ!ルナシャドー』

『説明しよう!ルナシャドーは遠き異世界の星 月に眠りし悪の波動を受けることにより己の身体を高めるメタルスーツを纏うことができるのだ!』

「何だこの光は!」

「正義の名で悪を決めつけ、己の理想を押し付けることが正しいと言うなら…悪の名において正義を貫く!ルナシャドー推参」

いやー!やってみたかったのよね~こういう名乗り!

「ふん!ちょこざいな、何かと思えば一人ではないか…我らの友情と勇気という名の力でそんな奴倒してしまえ!イケ!」

友情だと艇の良い言葉を言ってますけど!様は集団で倒しに来るってことでしょ!
とにかく時間を稼がないと…

「くらえ!」
「うおおお!」
「我等の正義の鉄槌を喰らえ」

敵の集団が襲ってくるが不思議なことに物凄くゆっくりに見える。
これなら攻撃を避けながら反撃できる!

『説明しよう!ルナシャドーのスキル孤軍奮闘(小)により相手との人数差があればあるほど自身の能力が上がるのだ』

解説の人ありがとうございます!

「よし!そうとわかれば!」

相手の攻撃をかわしつつ反撃をいれる!

「くそ!背後からなら!」

私の背後から殴りかかって来たが…

「ピィー!」

カイザーの体当たり!

「なんだコイツ!」

「ナイスよ!カイザー」

「ピィー!」

「化け物か!」
「なんだコイツ!」

敵の士気がどんどん落ちて行き、兵士達が怯えている。

「恐れるならかかってこないことだな…手加減はできない…」

きゃー!言ってみたかったのよね!このセリフ。

「うぬぬ、儂に正義の力を集中させよ!レッドストームだ!」

兵士達が魔力を区長に集中させると区長が紅く輝き、正義戦隊ものような赤いコスチュームに変わるが…

「ふははは!こうなってしまえばお前など!」

「赤い豚か…」

プクプクに太ったおっさんがコスチューム着ると、宴会の出し物感が凄すぎる…

「このー!レッドファイガー!」

炎系の魔法だろうか、先ほどの兵士達とは比べると確かに早いが避けられないほどでは無い。

「くっそ!もっと正義の力をよこせ!」

「ふん、無様ね」

炎を避けて一気に加速する!

「終わりしましょう…」

一気に飛び上がる。

「喰らいなさい!!必殺!シャドーキック」

私の足が紫の炎を纏いそのまま区長を貫く!
貫くといっても命まで奪うわけにいかないので相手の肩を狙った。

ズガン!

肩にヒットすると凄い勢いで相手の兵士達の所へ吹っ飛んでいった。

「ありゃ~大丈夫かしら、ちょっと調子乗り過ぎたかな…しかし凄い威力だったわね」

『説明しよう!シャドーキックは相手の正義度によってダメージ変動する、今回相手の正義度が高かった為、威力があったのだ』

なるほど、重ね重ね説明ありがとうございます。

「さて…最後は」

私はシスターを見た、すると。

「シスターを苛めないで!」

逃げるように頼んだはずの子達が続々と出てきてシスターを守る様に立ちはだかる。
これはどうしたものか…







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