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本章1 ウォータリア編

終わりの始まり35

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チェイン
「魔法部隊は水を凍らせて進行をおくらせてくれ、他のモノは吹き飛ばされないように遠距離から」

前線に展開したプレイヤーたちが水と化した街道を我が物顔でゆっくりと不気味に進んでくる戦艦に対して妨害や攻撃をしているがその大きさにより船底までにしか攻撃が届かずその分厚い氷のような装甲に歯が立たない状況。

プレイヤー
「攻撃が通らない」

魔法系プレイヤー
「氷らせてもお構いなく進んでくるし、すぐ水にもどされてしまう」

それを斥候のスキルによって見ている生産系プレイヤー達からの提案で凧にプレイヤーが乗って上空からの攻撃をしてみたり、爆弾のようなものを設置してみたりしたが効果的な成果をあげることが出来なかった。

ゲンゾウ
「付け焼刃では厳しいか……」

「ほぼ無傷ですね」

ウィズ
「そうですね、ダメージが通ってもすぐ修復してしまいますし」

ゲンゾウ
「再生能力か」

「圧倒的な火力が……」

生産系プレイヤー
「そんなもの急ごしらえでは…」
「無いことは無いが時間が」
「もうそこまで来てるんだ」

混乱し始める中……

ゲンゾウ
「火力…花火未知数ではあるがアレを使ってみるか?」

「アレ?」

ゲンゾウ
「偽のEが作ったのがあっただろ」

「あの配置しなかったとかいう」

ゲンゾウ
「ああ、正直あれがどんなものなのか解析することができなかった」

「ゲンゾウさんでも」

ゲンゾウ
「ああ、だがヤバイものだって代物ってのは間違いない」

「ソレを?」

ゲンゾウ
「ああ、だがタダ使うわけじゃねえ…ワシらがあれに対して道具強化のスキルをかけたら」

「どんなものかわからないのに?」

ゲンゾウ
「コレは賭けだ」

「暴発でもしたら」

ゲンゾウ
「わかっとるだからこれはプレイヤーだけでやる」

「……」

ゲンゾウ
「道具強化できるプレイヤーはこっちに来てくれ話がある」

そういってゲンゾウさんを筆頭に職人達が集まり話を進めていく、
現状手が無い以上少しの可能性でもあるなら試すというのもわからなくわないが
どんな効果があるかわからない呪文を強化して撃つようなもの……
吉と出るか凶と出るか……
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