普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

高校生編

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夏視点

｢いい加減諦めてくれない？お前のことなんて知らないし嫌いだから｣
｢なんで！？僕はヒロインなんだよ!!夏は僕の彼氏なのに!!｣
｢彼氏になった覚えはない｡…ほんと病院行ってくれない？これ以上つきまとうようなら警察呼ぶよ｣
夏はその子を置いて睦樹とともにその場を去った｡
｢睦樹｣
｢はい｣
｢あいつ…どうにかして退学にできない？｣
｢夏羽様が手を下さずとも次のテストでまた同じような点を取るようなら退学が決定するでしょう｣
｢なんか嫌な予感がするんだよね…｣
｢予感…ですか？｣
退学取消…｡
そんな権限を持ってる人なんておじい様の友人くら………もうひとりいた｡
生徒会｡
生徒会委員なら退学処分にはならない｡
もし…誰かがあいつを生徒会…いや､生徒会補佐にでも入れたらあいつは退学にはならなくなる｡
｢…柚に見られないようにしながら処分するって大変だなぁ…兄さん達は凄いや｣
｢夏羽様もいつか出来るようになりますよ｣
｢そうかな｣
まだ頼りないし｡
柚に隠してたこと全部バレちゃってたし｡
…むぅ｡
自慢のお兄ちゃん…難しい｡
｢…夏羽様｡教室へ早く戻りましょう｣
｢なんで？｣
｢樹から連絡がありました｡柚琉様とお手洗いへ行こうとしたところ､近くにある階段へ突き落とされそうになったそうです｡幸い樹が助けに入れたのですが軽い捻挫をしてしまったようで保健室にいます｣
｢な…！？｣
柚が！？
夏と睦樹は走って保健室へ向かった｡