普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

高校生編

34 (485)

｢捻挫だな｣
｢あぅ…｣
｢でもまぁ足首回して痛いと感じる程度なら治りは早いだろうな｡今日は湿布貼って過ごせ｣
｢体育は…？｣
｢もちろん禁止だ｡治るまで我慢しろよ？｣
｢あぃ…｣
｢柚大丈夫？｣
…体育禁止されちゃった｡
捻挫痛いけど我慢出来るもん｡
｢我慢してもいいけど骨折れても知らねぇからな｣
｢ひっ…｣
それは怖いっ!!
僕はぶんぶんと首を横に振った｡
｢我慢しないっ!!｣
｢んじゃ体育は見学な｡こっちから連絡入れておくわ｣
｢ありがとうございます｡では行きましょうか柚琉様｣
｢夏羽様もそろそろ着替えなくてはなりませんよ｣
｢わかってるよ～じゃあ柚また後でね｣
｢うん｣
夏は睦樹くんと一緒に出ていった｡
｢失礼しますね｣
樹くんは僕を抱き上げた｡
｢…いや俺歩くなとは言ってないんだけど…まぁいいか｣
｢…ふぅ｣
もぞもぞと動いてこてんと樹くんの肩に頭を置いた｡
…安定するとこみーっけ｡
うとうとしてきちゃうけど我慢だ…｡
僕､寝ちゃダメだよ｡
お昼寝は帰ってからだけ!!
おやつも帰ったあとだけ!!
って父さんと約束したけど…帰る途中ならいいのかな｡