普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

番外編

柚と夏の青春 勉強編

｢夏､ここどうするの？｣
｢それはね～｣
僕はみんなが居なくなった放課後の教室で夏に今日の授業で習ったことを教えて貰っていた｡
｢…夏教え方上手いね｣
｢柚も覚えるの早いから夏抜かされちゃいそうだな｣
｢今度こそ1位になるもん!!｣
｢もう弟に負けるお兄ちゃんは嫌だもん｡1位の座は譲らないぞ｣
｢むぅ…｣
…今回の範囲苦手なの多い…｡
しかも僕…なんで内部進学しちゃったんだろ｡
物凄く難しい!!
｢柚？休憩する？｣
｢しない!!｣
夏を超えるんだ!!
｢…もう今日はこれでおしまいにしよっか｣
｢ふぇ？｣
｢これ以上やると頭痛くなっちゃうよ｡知恵熱も出ちゃうかもしれないし｣
そんな熱なんて出ないのに｡
思わず頬を膨らませると夏はおでこを合わせてきた｡
｢んー…やっぱちょっと熱いね｣
｢夏､近い!!｣
｢えー？｣
最近変な風になっちゃうんだもん…離れて欲しいのに｡
ドキドキして…キューってなって｡
｢…柚？｣
あと…くらぁってな…｡
バタン｡
｢柚!!｣
にゃは…やりすぎた…｡