31 / 839
番外編
初めての
しおりを挟む
直人視点
「あ…ぅ…」
「柚、頑張ってもうちょっとよ」
母さんは柚を早く立たせたいみたいでつかまり立ち用に手すりを増やしていた。
…うちの手すり全部高いもんね…出来るわけないと思ってたけど夏はそれですぐ立っちゃったし。
「ふぇ…」
「母さん、そのぐらいにしようよ。柚泣いちゃうよ?」
「そうね…柚は元々成長が遅れてるんだもの。検診で言われたことなんて気にする必要ないわね」
「検診?」
あー…一歳半検診とかのあれか。
夏はプラスだけど柚は全部マイナスついてたもんね…。
このままだとなんか教室に通わなきゃいけないとか言ってたし。
「…夏休みの自由工作それにしようかな」
「それって?」
「柚用の補助具。柚、手すりを掴む力も踏ん張る力も弱いから出来ないんじゃないのかな。だからそれを補助するための道具があれば出来ると思うんだけど」
「いいわね。…でも直人の自由工作がそれでいいの?」
「うん。別に毎年研究しなきゃいけないわけじゃないし」
自由研究飽きてきたもん。
「それじゃ僕は父さんに手伝ってもらうから。柚、また後でね」
「ふぇっ…」
柚は置いていかれると思ったのか僕の足にぎゅーっと抱きついた。
「大丈夫だよ。戻ってくるしここには母さんもいるでしょ?」
「ぇぐっ…」
「…泣き出しちゃった」
「いいわ。いってらっしゃい。柚は母さんと一緒にあっちで遊びましょうか」
「…じゃあね」
「ふぇっ…へくちっ」
風邪引きさん用にも何か作らないといけなかったかな。
その1週間後、補助具が完成した。
「有り合わせのもので作ったから強度は弱いけど今父さんが完成形作ってくれてるよ」
「じゃあこれも発売するのね?」
「うん。学校に提出してからだけどね」
鉄棒の逆上がりの補助具のようにゴムも考えたんだけど柚の柔らかい肌じゃ傷がついちゃうから柔らかい布を使ってみたんだけど。
ぺたぺた。
「ふふ、柚、これは兄さんが柚のために作ってくれたのよ?気になる?」
「ぁぶっ」
「ちょっとだけ使ってみましょうか」
赤ちゃん用歩行器だと柚は上半身が折れ曲がっちゃうから背もたれ…のようなものを付けてみた。
足を穴に通して、手は赤ちゃん用のおもちゃと同じ素材で作った手すりに。
指がフィットするように多少凸凹を作った。
柚の指の大きさと同じぐらいにね。
「…ぅや!!」
「なんだか誇らしげね」
「補助されて立ってるだけなんだけどね」
これだとキャスターがないから進まないし転倒防止用のロックも付けた。
「…販売するならここの手すりちょっと変えないとね」
「これは柚用だものね」
「うん」
さっきから柚はこっちをじーっと見ていた。
「あーとっ!!」
「!?柚が、柚があーとって!!」
「柚!!ママには?」
「まぁま」
「もう喋れるようになったのね!!柚は天才だわ!!」
今日やっと立てるようになったのに言葉はすぐに習得しちゃうなんて…。
…でも多分検診では何も話さなくなるんだろうな…。
柚、人見知りが激しいし。
「あ…ぅ…」
「柚、頑張ってもうちょっとよ」
母さんは柚を早く立たせたいみたいでつかまり立ち用に手すりを増やしていた。
…うちの手すり全部高いもんね…出来るわけないと思ってたけど夏はそれですぐ立っちゃったし。
「ふぇ…」
「母さん、そのぐらいにしようよ。柚泣いちゃうよ?」
「そうね…柚は元々成長が遅れてるんだもの。検診で言われたことなんて気にする必要ないわね」
「検診?」
あー…一歳半検診とかのあれか。
夏はプラスだけど柚は全部マイナスついてたもんね…。
このままだとなんか教室に通わなきゃいけないとか言ってたし。
「…夏休みの自由工作それにしようかな」
「それって?」
「柚用の補助具。柚、手すりを掴む力も踏ん張る力も弱いから出来ないんじゃないのかな。だからそれを補助するための道具があれば出来ると思うんだけど」
「いいわね。…でも直人の自由工作がそれでいいの?」
「うん。別に毎年研究しなきゃいけないわけじゃないし」
自由研究飽きてきたもん。
「それじゃ僕は父さんに手伝ってもらうから。柚、また後でね」
「ふぇっ…」
柚は置いていかれると思ったのか僕の足にぎゅーっと抱きついた。
「大丈夫だよ。戻ってくるしここには母さんもいるでしょ?」
「ぇぐっ…」
「…泣き出しちゃった」
「いいわ。いってらっしゃい。柚は母さんと一緒にあっちで遊びましょうか」
「…じゃあね」
「ふぇっ…へくちっ」
風邪引きさん用にも何か作らないといけなかったかな。
その1週間後、補助具が完成した。
「有り合わせのもので作ったから強度は弱いけど今父さんが完成形作ってくれてるよ」
「じゃあこれも発売するのね?」
「うん。学校に提出してからだけどね」
鉄棒の逆上がりの補助具のようにゴムも考えたんだけど柚の柔らかい肌じゃ傷がついちゃうから柔らかい布を使ってみたんだけど。
ぺたぺた。
「ふふ、柚、これは兄さんが柚のために作ってくれたのよ?気になる?」
「ぁぶっ」
「ちょっとだけ使ってみましょうか」
赤ちゃん用歩行器だと柚は上半身が折れ曲がっちゃうから背もたれ…のようなものを付けてみた。
足を穴に通して、手は赤ちゃん用のおもちゃと同じ素材で作った手すりに。
指がフィットするように多少凸凹を作った。
柚の指の大きさと同じぐらいにね。
「…ぅや!!」
「なんだか誇らしげね」
「補助されて立ってるだけなんだけどね」
これだとキャスターがないから進まないし転倒防止用のロックも付けた。
「…販売するならここの手すりちょっと変えないとね」
「これは柚用だものね」
「うん」
さっきから柚はこっちをじーっと見ていた。
「あーとっ!!」
「!?柚が、柚があーとって!!」
「柚!!ママには?」
「まぁま」
「もう喋れるようになったのね!!柚は天才だわ!!」
今日やっと立てるようになったのに言葉はすぐに習得しちゃうなんて…。
…でも多分検診では何も話さなくなるんだろうな…。
柚、人見知りが激しいし。
13
あなたにおすすめの小説
メインキャラ達の様子がおかしい件について
白鳩 唯斗
BL
前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生した。
サポートキャラとして、攻略対象キャラたちと過ごしていたフィンレーだが・・・・・・。
どうも攻略対象キャラ達の様子がおかしい。
ヒロインが登場しても、興味を示されないのだ。
世界を救うためにも、僕としては皆さん仲良くされて欲しいのですが・・・。
どうして僕の周りにメインキャラ達が集まるんですかっ!!
主人公が老若男女問わず好かれる話です。
登場キャラは全員闇を抱えています。
精神的に重めの描写、残酷な描写などがあります。
BL作品ですが、舞台が乙女ゲームなので、女性キャラも登場します。
恋愛というよりも、執着や依存といった重めの感情を主人公が向けられる作品となっております。
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが
松林 松茸
BL
私は「南 明日香」という平凡な会社員だった。
ありふれた生活と隠していたオタク趣味。それだけで満足な生活だった。
あの日までは。
気が付くと大好きだった乙女ゲーム“ときめき魔法学院”のモブキャラ「レナンジェス=ハックマン子爵家長男」に転生していた。
(無いものがある!これは…モブキャラハーレムを作らなくては!!)
その野望を実現すべく計画を練るが…アーな方向へ向かってしまう。
元日本人女性の異世界生活は如何に?
※カクヨム様、小説家になろう様で同時連載しております。
5月23日から毎日、昼12時更新します。
Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。
それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。
友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!!
なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。
7/28
一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。
実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…
彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜??
ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。
みんなから嫌われるはずの悪役。
そ・れ・な・の・に…
どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?!
もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣)
そんなオレの物語が今始まる___。
ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️
聞いてた話と何か違う!
きのこのこのこ
BL
春、新しい出会いに胸が高鳴る中、千紘はすべてを思い出した。俺様生徒会長、腹黒副会長、チャラ男会計にワンコな書記、庶務は双子の愉快な生徒会メンバーと送るドキドキな日常――前世で大人気だったBLゲームを。そしてそのゲームの舞台こそ、千紘が今日入学した名門鷹耀学院であった。
生徒会メンバーは変態ばかり!?ゲームには登場しない人気グループ!?
聞いてた話と何か違うんですけど!
※主人公総受けで過激な描写もありますが、固定カプで着地します。
他のサイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる