普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

選択編

樹ルート 9

柚琉視点

｢ぷぺっ…くしゅ｣
｢花粉症ですか？｣
｢うぅ～!!あとちょっとだったのにー!!｣
赤ちゃんが産まれる予定日まであと1週間｡
僕…1回花粉症の症状が出始めるとなかなか止まらな…｡
｢っくしゅん｣
止まらないのぉ…｡
くしゃみ出るし鼻水も出ちゃうし目もかゆい!!
薬使いたいのに今この場にないよー!!
｢耳鼻科行きましょうか？｣
｢いぃ…うごぐのづらいぃ…｣
｢横になりましょうか｡もう今日は寝ていてください｣
｢ぇ…まだあざ…｣
｢10時ですがおやつはなしにして寝ましょう｡万全の体制で出産に望みたいでしょう？｣
｢ぅん…｣
｢では行きましょうね｣
樹くんに抱き上げられてベッドに寝かされた｡
…リビングに近い方がいいからって1番近い部屋を僕の寝室にされました…くすん｡
でもいいもん…いつも寝るのは樹くんのお部屋だもん…｡
｢あとでゼリー持ってきますね｣
｢れもんか…うめがいい…｣
｢酸っぱいのがいいんですか？｣
｢いまだべだいのー｣
｢かしこまりました｣
止まらないくしゃみのせいで寝られない｡
目がかゆいのになんか手に柔らかいミトンみたいなの付けられたからかけない｡
うー!!


｢持ってきま…そのミトンは外さないでください｣
｢うーやぁー!!｣
｢ほら｡梅ゼリー食べないんですか？｣
｢だべる…｣
手が使えないので樹くんに食べさせてもらう｡
ん…美味し。
｢先生と連絡つきましたので明日から病院に泊まり込みですよ｣
言葉変えてもそれただの入院だよね！？
｢うー!!｣
｢僕もついていますから｡ね？…柚｣
｢ぴゃぁぁぁ!!｣
急な柚呼びは心臓に悪い!!
止まっちゃうかと思った!!
｢もしもの時はAEDもありますし僕も蘇生を学んでいますからご心配なく｣
あ､それならあんし…ってならないよ！？