【第一章完】四国?五国で良いんじゃね?

阿弥陀乃トンマージ

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第一章

第3話(2)オニグモ団の襲撃

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「なんだ? こいつらは……」

「小鬼ですかね……」

 タイヘイの問いにモリコが答える。

「小鬼か、なるほどそう言われると……」

「おい! 聞こえてねえのか! 金目のものを置いてけってんだ!」

「ねえよ」

「あ⁉」

 タイヘイの答えに小鬼は驚く。

「いや、見りゃ分かんだろ、金持っているなりか?」

「む……」

「モリコは?」

 タイヘイは振り返ってモリコに問う。

「……あっても渡すつもりがありません」

「ははっ、だよな」

「くっ、俺らを『オニグモ団』と知って、そんな舐めた態度取ってやがるのか!」

「いや、知らねえ」

「い⁉」

「モリコ、知ってる?」

「一応は……盗賊まがいのことをしているコソ泥集団だと……」

「コ、コソ泥だと⁉ ゆ、許せん! お前ら、やっちまえ!」

 小鬼たちがそれぞれ腰に差していた短刀を抜く。

「おいおい物騒だな……」

「タイヘイ様、私が片付けます……」

「いやいいよ、俺がやる」

「行くぞ! かかれ!」

「と言っても、なんだか弱いものいじめみたいになるな……手加減するか」

「うおおっ!」

 小鬼が飛びかかる。

「そらっ」

「ぐはっ!」

 タイヘイの繰り出したパンチが飛びかかった小鬼の腹を正確に打つ。

「おおおっ!」

「それっ」

「ごはっ!」

 もう一体小鬼が飛びかかってきたが、タイヘイがキックで蹴り落とす。

「くっ、怯むな! 一斉にかかれ!」

「そりっ」

「がはっ!」

「そるっ」

「ぎはっ!」

「そろっ」

「げはっ!」

「……ざっとこんなもんか」

 タイヘイが両手をパンパンと払う。

「石頭を使わないのがせめてものなさけなんだろうけれど、強烈なパンチとキックね。あれをまともに喰らってしまったらたまらないわ……」

 モリコが淡々と呟く。

「おいおい! かわいい弟分たちになにやってくれてんだ!」

「ん?」

 タイヘイが視線を向けると、自分と同じかやや大きい鬼のようなものたちが現れる。タイヘイは無言でモリコに視線を向ける。モリコが肩をすくめて答える。

「……さながら中鬼と言ったところではないでしょうか」

「マジか?」

「言ってみただけです」

「適当だな……」

 タイヘイが苦笑する。

「何をごちゃごちゃ言ってやがる!」

「おっと!」

 中鬼が持っていた槍で鋭い突きを放つが、タイヘイはそれをかわす。

「か、かわしやがった⁉」

「それなりにやるようだな……加減はいらねえか!」

「うおっ⁉」

 タイヘイは自らに向かって突き出された槍の柄を掴んで、思い切り引っ張る。中鬼がタイヘイの方へつんのめるような形になる。

「そらっ!」

「どはっ!」

 タイヘイの頭突きが炸裂し、中鬼が崩れ落ちる。

「……!」

「結構数が多いな……一気に決めるぜ!」

「‼」

 タイヘイが他の中鬼たちの群れに飛び込み、次々と頭突きをお見舞いしていく。それからあっという間に片付いた。タイヘイが額をさすりながら呟く。

「まあ、こんなもんか……⁉」

 遠くから弓を射かけてくる中鬼たちがいた。その中の一体が叫ぶ。

「距離を取れ、遠くから仕留めろ!」

「ちっ、弓兵部隊もいやがるのか!」

「タイヘイ殿!」

「いや、問題ない! おらあ!」

「なっ⁉」

 タイヘイが鋭く尖らせた両腕を振り、そこから斬撃を飛ばして、弓を持った中鬼たちを素早く薙ぎ倒した。タイヘイがため息をつく。

「ふう、ちょっと焦ったぜ……」

「! タイヘイ殿!」

「ん⁉ うおっ⁉」

 タイヘイたちの背後から大柄な鬼たちが数体現れ、金棒を振り下ろしてくるが、タイヘイたちはすんでのところでそれをかわす。大柄な鬼が舌打ちする。

「ちっ……」

「デ、デカいな……小鬼、中鬼と来たら。次は大鬼か……」

「ふん!」

 大鬼たちが太い金棒を振りかざし、振り下ろす機会を伺っている。木々に隠れたタイヘイがその様子を眺めながら顔をしかめる。

「ちっ、なかなか接近するのは難しそうだな……」

「ここはお任せを!」

「モリコ!」

 モリコが黒い翼を広げ、翼をはためかせて、大鬼たちの頭上に舞い上がる。

「⁉」

「ふん、図体ばかりデカいところで! はああっ!」

「うおっ⁉」

 モリコが翼を思い切りはためかせ、鬼たちのバランスを崩す。

「もらった!」

「ごわっ⁉」

 大鬼の顎を掴んで、引きずり倒す。まとまっていた大鬼たちはボウリングでボールに倒されるピンのように、あえなく崩れていく。

「まあ、こんなものよ……きゃあ⁉」

 モリコが空中で身動きが取れなくなる。

「モリコ⁉」

「まさかコウモリが捕れるとは……巣は張っておくものだね~」

 黒い短髪に黄色いメッシュを入れ、黒と黄色を基調としたジャージを着た女が呟く。
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