疾れイグニース!

阿弥陀乃トンマージ

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第一章

第12レース(4)グレンノイグニースVSハヤテウェントゥス

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「やったよ! 炎ちゃん!」

「おめでとう、真帆!」

「うん! でもまさか一着だなんて……」

「良いレースをしたんだから当然の結果だ」

「うん! ありがとう!」

「! ま、真帆⁉」

 真帆が周囲の目も構わず、炎仁に思いっ切り抱き付いてきたので、炎仁はとりあえずお互いの体を引き離す。真帆は不満気な声をあげる。

「あ……」

 炎仁が努めて冷静さを保ちながら尋ねる。

「ど、どういうつもりだ?」

「喜びの気持ちを伝えたくて……」

「そ、そうか、うん、嬉しいのはすごく伝わった! だからちょっと離れて……」

「え~」

 炎仁の言葉に真帆は露骨に不満そうになる。

「え~じゃなくて、俺は次のレースがあるから、な?」

「うん……炎ちゃんも頑張ってね」

 手を振り去っていく真帆の後ろ姿を見送り、炎仁はため息をつく。

「ぷは~」

「なにがぷは~じゃ、このボケ!」

「⁉」

 炎仁の後頭部が勢いよく叩かれる。慌てて顔を上げると、緑色の勝負服に白いパンツ姿をした関西競竜学校所属の疾風轟が立っていて炎仁を睨み付けている。

「おのれ炎仁……」

「い、いきなり何をするんだ! 疾風!」

「こっちの台詞じゃ! 公共の場で……あの紺碧真帆ちゃんと……だ、抱き合いおって! お前ら一体どこまで進んでいるんや⁉」

「何を言っているんだ? そうだな、クリスマスはTDLで過ごしたが」

「なっ……TDL⁉」

「いや、マイナーな方だぞ。東京ドラゴンランドって知ってるか?」

「ランドの近くにはホテルも併設されているところやんけ!」

「あ、ああ、確かにあったけど……」

「ま、まさか、お泊りしたわけやないやろな!」

「そ、そんなわけないだろう!」

「否定する所が怪しい!」

「なんでそうなる! 門限もあるからちゃんと寮に帰った!」

「門限なんて破る為のものやろうが!」

「お前の価値観を押し付けるな!」

「はあ……はあ……」

 興奮し過ぎたのか、轟は肩で息をする。

「だ、大丈夫か?」

「……やっぱりごっつ腹立つ! 一発殴らせろ!」

「ええっ⁉」

 轟が炎仁の胸ぐらをつかみ、右腕を振り上げる。パンチを放とうとした次の瞬間、二人よりはやや身長の高い青年が轟の右腕をガシッと掴む。

「む!」

「暴力沙汰は駄目だ……文句があるならレースでケリをつけよう……」

「だ、誰や……?」

「……ちょっとふざけているだけです。問題ありません」

 青年は轟の腕を離し、振り返って周囲の職員に対し問題はないということを伝えた。ヘルメッドとゴーグルで顔の半分を覆われていても分かるほど、端正な顔立ちをしており、短すぎず長ずぎない白い綺麗な髪が覗いている。炎仁が尋ねる。

「君は……?」

「北海道競竜学校所属の白銀輪廻(しろがねりんね)だ、よろしく」

「ああ、俺は関東の紅蓮……」

「紅蓮炎仁君だろ? 知っているよ、それで君は関西の疾風轟君」

「な、なんで俺たちのことを? い、いや、関西Aクラスの疾風はともかく……」

「先日の東京レース場での模擬レースは映像でだけど見たよ、見事な勝利だった。君と君の相棒、『グレンノイグニース』はかなりのものだね。このレースの本命竜に対する対抗竜といったところだ」

「本命竜は自分だ、とか言うつもりやないやろな」

「いやいや、そこまで自惚れてはいないよ、本命はもちろん君とその相棒、『ハヤテウェントゥス』だ。僕と『シロガネグラシエス』はせいぜい伏兵止まりの評価だね」

 そう言って輪廻はやや銀色の竜体をしたドラゴンを指差す。

「ふん、悪くないドラゴンやな」

「ありがとう、うちの『白銀牧場』が自信を持って送り出した一頭さ」

「君の家も牧場を?」

 炎仁の問いに輪廻は頷く。

「うん、北海道は国内有数の竜産地だからね、牧場がとても多いんだ。うちはひいき目に見ても中小規模の牧場だけどね……」

「そうなのか……」

「それよりもだ、北海道にいると、なかなかこういう大きなレースの機会がやってこないんだ。僕にとってはせっかくのチャンス、それなのに二人が問題を起こして出走取り消しになったらつまらないよ」

 輪廻は屈託のない笑顔を見せる。轟が呟く。

「ワイらが出ない方がチャンス広がったんちゃうか?」

「実力者に勝たないと意味ないだろう?」

「! はははっ、言ってくれるやんけ」

 轟が大笑いする。炎仁は輪廻と握手するため手を差し出す。

「良いレースにしよう」

「……ああ」

「むっ⁉」

 炎仁の顔がゆがむ。握り返してきた輪廻の力が思いの外強かったのである。

「……」

「ちょ、ちょっと、白銀君?」

「あれは二年ほど前のこと……」

「え?」

「北海道で竜術競技の大会があり、僕はボランティアに駆り出された。運営にこき使われて色々大変だったけど、良い思い出が一つある……」

「ん?」

「僕の女神、紺碧真帆ちゃんと出逢ったことだよ。彼女は誰に対しても分け隔てなく接してくれた。もちろん僕に対しても……彼女を崇めるのに時間は要らなかった。それから二年、彼女のことは片時も忘れたことはない……」

「そ、そうなのか……」

「ところがどうだ! 久々に出逢った女神がなんと男と抱き合っているじゃないか⁉ これは許せるかい? 許せないよね⁉」

「お、落ち着いてくれ……」

「僕は落ち着いているよ」

 輪廻はようやく炎仁の手を離す。

「……ぶはあっ! 細身なのになんていう握力……」

「……あれは女神の一時の気の迷いだろう、このレースに勝って、誰が女神の抱擁を受けるに相応しいか証明してみせよう!」

「ぐっ……」

「真帆ちゃんのハートを掴むんはワイやで! ほな、レースでな!」

「失礼するよ……」

 轟と輪廻がその場を去る。仏坂がそろりそろりと近寄ってくる。

「あの~最終確認良いかな?」

「あっ、は、はい、大丈夫です……」

「阪神2000mは序盤それほど速いペースにはなりにくい。勝負所は第三コーナーから直線途中までの下り坂。ここでスピードがつきやすい。勢いに乗っての差しがかなり決まる」

「イグニースにも十分勝機がありますね」

「ああ、とにかくレース中盤までは位置取りを意識しよう」

「分かりました。それじゃあ行ってきます」

 炎仁はグレンノイグニースに跨り、パドックから地下竜道を通り、本竜場に入場する。このコースはちょうどスタンドの目の前からのスタートである。スタンドにいる観客のざわめきも多少あるが、各竜とも落ち着いてゲートインを完了させる。少し間を置いてゲートが開き、レースがスタートする。

「⁉」

 ほぼ揃ったスタートだが一頭、グレンノイグニースのみがかなり出遅れてしまう。

「ああ、出遅れた! 本当にスタート苦手だな~」

 レオンが頭を抱える横で嵐一が呟く。

「まあ、致命的な出遅れではねえが……対照的に1番が良いスタートを決めたな」

「北海道のシロガネグラシエスですね。この竜に先行させると厄介かもしれません」

 海が淡々と呟く。青空が口を開く。

「えっと……あの関西のやかましい兄ちゃんはどこだ?」

「……ハヤテウェントゥスは中団後方あたりですわね。こちらもスタートがそれほどよくありませんでしたね。天ノ川君はどう見ますか?」

 飛鳥が翔に問う。真剣な眼差しでレースを見つめる翔が答える。

「どちらかと言えば先行型だろうから、前目につけたかっただろうね。ただ、まだ慌てる状況ではないね。炎仁とイグニースにもそれは言える」

 レースは第一コーナーを周り、シロガネグラシエスを先頭にゆったりとしたペースで進んでいく。鞍上の輪廻は冷静に考えを巡らせる。

(二、三番手がもっと後方を突っついてくるかと思ったけど、案外大人しいね……それならありがたく主導権を握らせてもらおうか)

 第二コーナー前後の辺りでシロガネグラシエスが若干ペースを速めたり、緩めたりを繰り返す。嵐一がレオンに尋ねる。

「どうよ、あの逃げは?」

「うまく緩急をつけているね。二番手以降はなかなか判断が難しいと思うよ」

「それにしてももうちょっと差を詰めた方が良いんじゃねえか? 陣形がやや縦長になってきているぜ?」

「金糸雀君の言う通り、上手くペースをコントロールしているのでしょう。差を詰めるか、このままか、こちらから見ている以上に迷いが生じていますね」

 青空の問いに海が答える。

「……ハヤテウェントゥスが少し位置取りを上げてきましたわ。マイダーリンも最後方から後方二、三番手まで上がってきました」

「比較的緩いペースだけど、もう半分過ぎるしね。そろそろ仕掛けないとマズいと判断したんだろう……あの二人の場合は直感に従っているのかもしれないけど」

 飛鳥の言葉に翔が反応する。レースは第三コーナー手前に差し掛かる。

(そろそろ勝負所や! もうちょっと前に行きたいんやが、竜群がなかなかごちゃついとるな……あの兄ちゃんに緩やかにかき回されてしもうたか?)

 轟が内心舌打ちする。一方、輪廻は内心してやったりと微笑む。

(想像以上に簡単にペースを握れたね……全国から集まった割には大したことはないな……所詮はプロデビュー前の人たちならこんなものなのかな……まあ、最後まで油断はしないように……⁉)

 輪廻が驚く。第三コーナーで巧みなコーナーリングを見せて、先頭のまま最終コーナーに差し掛かろうとしたところ、左斜め後ろに轟とハヤテウェントゥスが迫ってきたからである。

「逃がさへんで!」

「へえ! チラッと見たら竜込に包まれていると思ったけど!」

「あの程度の竜込、『西の疾風』にかかればお茶の子さいさいや!」

「西の疾風? 初耳だね?」

「今思い付いたからな! 先頭もらうで!」

「そうはさせないよ!」

 シロガネグラシエスとハヤテウェントゥスがほぼ並んだまま、最終コーナーを回る。スタンドに戻ってきた真帆がそれを見ながら呟く。

「1番の竜、最内を避けているわ。竜場が荒れ気味なのを冷静に判断出来ているのね……でもハヤテウェントゥスも良い脚色を見せている……⁉」

 真帆が驚くと同時にスタンドがざわめく。轟と輪廻も後方に迫る気配に気付く。

(来おったな、炎仁!)

(グレンノイグニース⁉ かなり出遅れたのをスタンド前のモニターで確認したから消えたと思ったが、上がってくるとは!)

 グレンノイグニースの猛追を見て、Cクラスのメンバーが口々に叫ぶ。それが聞こえているわけはないのだが、炎仁の脳裏にもクラスメイトの顔が次々と浮かぶ。

「炎仁! 伸びてきているよ!」

(レオンとジョーヌエクレールの大逃げに慣れているから対応出来た!)

「炎仁! ぶっ飛ばせ!」

(青空とサンシャインノヴァの様に末脚勝負に上手く持ち込めた!)

「炎仁君! 良い位置です!」

(海さんとミカヅキルナマリアの冷静なレース運びの影響で落ち着けた!)

「炎仁、やっちまえ!」

(嵐一とアラクレノブシ程強引じゃないけど、竜群を臆せず突破出来た!)

「マイダーリン、もう一伸びですわ!」

(飛鳥さんとナデシコハナザカリの様にロングスパートを仕掛けられた!)

「炎仁! 交わせるよ!」

(翔とステラヴィオラの様に自在な脚質ではないけど、逆に己を突き詰められた!)

「行け、炎ちゃん! イグニース!」

(真帆とコンペキノアクアのレースから、諦めないことを教えてもらった!)

 直線、最後の急坂に差し掛かろうとする。輪廻と轟は後方からどんどん圧力を増してくるグレンノイグニースの出方を見逃すまいとする。

(ちょうど二頭の後方に! 内か外か、どちらから交わしてくる⁉)

(夏の時より威圧感増しとるやないか!)

 グレンノイグニースがわずかに内側に進路を取る。輪廻が反応する。

(内か、確かにこちらからの差しがよく決まるのは見るが……させない!)

「ここだ!」

「なんやと⁉」

 轟だけでなく、全員が驚く。炎仁がグレンノイグニースを羽ばたかせ、前を行く二頭の外側に着地させたのである。輪廻と轟は即座に反応する。

(ここでジャンプ⁉ なんという判断力と度胸だ! しかも脚色は良さそうだ! それならば!)

(! 兄ちゃん、考えることは同じことやな! ここは反則にならん程度に竜体を寄せに行って、イグニースの勢いを少しでも削ぐ!)

「もう一丁!」

「「⁉」」

 二頭が外側に寄せたその瞬間、炎仁は再びグレンノイグニースを羽ばたかせ、二頭の頭上を越えて、その内側に着地する。輪廻と轟が驚愕する。

(ま、また飛んだ⁉ 内側狙いだったか、引っかかった!)

(二連続ジャンプとか正気かいな⁉ 外に重心傾けてしもうた、体勢を……)

 外側に寄せた分、二頭の伸びがわずかに鈍り、グレンノイグニースがやや前に出る。炎仁は鞭を入れて叫ぶ。

「疾れ! イグニース!」

 炎仁はありったけの力を目一杯込めて、グレンノイグニースの竜体を思いっ切り押す。そして次の瞬間……。

「一着はグレンノイグニース! まさに驚天動地のフィニッシュ!」

「よっしゃあ! やったぞ、イグニース‼」

 炎仁は叫びながら右腕を豪快に突き上げる。
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