ロボット旅行記

阿頼耶識(あらやしき)

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文明の片付け

曇天の中、高々とビルが肩を並べるように連なり今にも建物が崩れる不安がある中で彼は作業していた。

「こちらラニー。」

彼は配線が剥き出しの身体にボンベを背負い中の薬剤を撒いていたる。
突然の通信にも対応した。

「ラニー、また発信器の不具合みたいだ。」

「確かに最近は回数が増えたみたいだ。」

ラニーはナビゲーターにそう伝えるとラニーの目の前に何やらウィンドが開いた。

「ラニー、私は貴方にボディーのアップデートをオススメします。旧式のままでは今後の任務に支障が出る可能性が上がります。今なら申請すれば今日からでも…」

「考えておく。」



ラニーはそう言って通信を切った。


ラニーの仕事は土壌汚染の除去とスクラップとなったロボットたちの回収…ただ彼はロボットなのに『人間らしさ』に憧れていた。

ロボットに願望や欲求を持つ者は廃棄対象になる。


ラニーは作業を中断し廃墟に向かった。



雲は晴れたが充電する為に建物の中に入った。
ラニーが旧式だと言うのは太陽パネルが当たる位置に座るのが彼の電力の供給方法だった。

「GPS停止、パネル展開、これより充電に入る。」


ラニーは古びた椅子に座るとチップを頭部にあるスロットにカチッと差し込んだ。

ジジジっと目のランプが点滅するとボソっと呟いた。

「データ読み込み完了」

そう言うと瓦礫やガラクタに紛れるように動かなくなった。

辺りは0と1のデータに変化し更にカチカチと0と1が都市に組み上がる。


『ラニー、またここに来たのですか?』
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