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最愛の妻
潜入捜査
「ようこそ。私はフューチャーカンパニー社長のブラックと申します。」
「とてもメタバースは快適そうですね。」
「ええ、一応は元人類でしたから快適ですよ。私は本が好きでしてね。よく拾って来たデータを1冊の本にして読ませてもらってます。ラニー様も本は好きですか?」
するとブラックは手元にある1と0の羅列を集めて1冊の本にした。
「昔は主から過去のデータを整理するのに読まされてたのでそれが普通の私からすると好きと言うのが分かりません。」
ブラックとラニーが話をしてる中でイブがブラックが映し出されてるガラスの裏側を見ている。
「本当だ…」
「ところでフェイ様、購入頂いたお身体はいかがですか?」
「ん?ええ、とても使いやすいです。まるで元々自分の身体の様に反応しやすくて。」
「そうですか。それは良かったです。」
ブラックがイブと楽しそうに話してる中でラニーが会話を切るとロイの映像を見せた。
「ブラックさん、こちらに彼に関するデータはありますか?」
「…彼のデータですか…お待ち下さい。」
ブラックが本を探しに行くとラニーはイヴの肩に手を置いた。
「イブ、アナタはケミカルを探してもらっていいですか?」
「でも…ラニー1人になっちゃう。」
「私は…彼らの仮想空間に潜入します。」
「ロイ刑事の日記を探してるなら一緒の方がいいと思いますが…」
「お願いいたします。」
「分かりました。」
そう言うとイブはそのまま部屋から出た。
「あれ、お連れ様は?」
「ええ、一応我々の調査任務中ではあるので彼女には仕事に戻ってもらいました。」
「そうですか、ロイ刑事のデータならありましたよ。ですがあまりにも古いデータですので役に立つか…」
「そうですか…私もそちらの仮想空間…メタバースに入ってもよろしいでしょうか?」
「こちらにですか?可能ですが…ただ条件があります。」
「条件ですか?」
「まず、ラニー様には新しいアバターを準備しますので中で人工知能であるのをバレてはいけません。」
「何故ですか?」
ブラックは頭をポリポリと困ったように掻くと説明を続けた。
「中の人間…いや、人類のコピーは自分達が人間だと信じて社会を築いてます。それが彼らの世界ですから。なので中で法律を破ったりすると警察も動くし裁判も受けなければなりません。」
「荒廃したこの世界と違い勝手が違うと?」
「まぁ、そう言う事になります。」
ブラックはラニーの目を真っ直ぐに見ると再度確認した。
「よろしいでしょうか?」
「…大丈夫です。」
ラニーはそのまま奥の部屋に案内された。
中には変わった型のベッドがある。
『それでは、上にあるプラグを差し込んで下さい。』
部屋にブラックの声が響き渡り言われた通りにした。
そして、気がつけば景色は変わり世界が終わる前の世界が広がっていた。
自分のアバターは黒人でコートを羽織り帽子を被っていた。
ポケットにはある名刺を見つけた。
『ラニー・トンプソン』っと言う名前らしい職業は探偵。
「よし、捜査開始だ。」
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