深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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復讐の連鎖

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「アズラエルさん、申し訳ありません。
あいつは、リルケを失ったことで、最近、少しおかしいのです。」

 「最愛の妻ともうじき生まれて来る筈だった我が子をいっぺんに失ったのだ。
 彼の怒りも当然のこと。
それよりも、私はこのことをトレル達に知らせて来る。
 君達はしばらくここへいた方が良いだろう。」

リンク達もまだ自分自身の気持ちに踏ん切りがついていないのか、ついていくとも行かないともつかない曖昧な態度を示した。



 「また何かあれば…そうだな。
あの場所に何か書き残しておくことにしよう。
では……!」

アズラエルは部屋を横切り、扉の前で不意に立ち止まった。



 *




 「ありがとうございます。
アズラエルさん。」

 「いや…私のような悪魔に祈られても君の奥さんや娘さんは喜ばないかもしれないが…」

 「そんなことありませんよ…」

アズラエルは、部屋を出る直前に、リルケとミシカの墓を参りたいと申し出た。
リュタン達の墓場は、村の奥の片隅に、ひっそりと建っていた。

アズラエルは、二人の墓前に白い花を捧げると、心の中でルークのことを詫び、二人の冥福を祈った。



 「ティンガ…本当にすまなかった。
しかし……必ずこの裏にはなにか真相がある。
 私はなんとしてもそれをつきとめる!
……大変だろうと思うが……どうか頑張ってほしい。」

 「ええ…そうするつもりです。」

アズラエルはティンガの小さな手をしっかりと握る。



 「では、アルグ、リンク…ティンガのことを支えてやってくれ。」

 「わかってるよ。」

 「ありがとう、私なら大丈夫ですよ。」

ティンガはそう言いながら気丈に微笑む。
アズラエルは頷き、三人のリュタンに手を振って、その場から消え去った。

 
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