深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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復讐の連鎖

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「……ランディ…現実から目を逸らしてはいけない。
 悲しいことだが、起こってしまったことはもう今更どうしようもない。
だが……この先のことは違う。君の意思で変えられるんだ。
 悪いことは言わない。
 君は、君の家族を守るんだ。
 辛いだろうがルークの事はすっぱり忘れろ…あいつのことは俺達が必ずなんとかするから。
 奴らに今後もみつからないように、誰にも何も言わず、今すぐこの土地を離れるんだ。
ランディ、どこかあてはないか?」

 「……今、親父が行ってる叔父の家しか親戚はない。
そこともずいぶん長い間、行き来はしてないんだ。」

 「ならば、その町の近くはどうだ?
キャシーさんやジョナサンにはローリーを医者にみせに行くと言って、馬車で向かえ。
 必要なものはそこで買い揃えると良い。」

そう言って、アズラエルはランディにずっしりとした皮袋を手渡した。



 「アズラエル、これは?」

 「宝石が入っている。
これでなんとかなるはずだ。」

 「そ、そんな……こんなもの受け取れない!」

 「遠慮するな。
たったこれだけで、家族がやり直せるなら安いものだ。
 私にはこんなものは必要ない。
……ランディ…家族を大切にするんだぞ。
もう、これ以上一人の犠牲も出してはいけない。」

アズラエルは、ランディの瞳をじっとみつめ、両手でランディの手をしっかりと握り締める。



 「……アズラエル……ありがとう。
わかったよ…あんたの言う通りにする。
トレルによろしく伝えてくれ。
……そして、ルークのことを………どうか…どうか、よろしく頼む!」

アズラエルは深く頷いた。



 「あぁ…任せておいてくれ。
 奴らをあのままにはさせてはおかない。
 私とトレルで、必ず、やめさせる!…改心させる!
……ランディ、キャシーさんや子供達を大切にな…」

そう言い残すと、ランディが何か言う間も与えずに、アズラエルの姿はその場から掻き消えた。

 
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