78~運命のカード

ルカ(聖夜月ルカ)

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賢者

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 「あの二人、こんな朝っぱらから探しまわってくれてるのかねぇ…」

 三人はしばらく待っていたが、スピロスもアレクも結局朝食の席には姿を見せなかった。



 「私も出来ることがあれば何でもします!」

 「こういうことはアレク達じゃないとどうにもならないからね。
 奴らが帰って来るまで、私達は待つしかないんだよ。
じゃあ、私は店の方にいるから…」

 「私も何かお手伝いします。」

 「良いんだよ。
あんたはダニエルの話し相手でもしてやっておくれ。」

そう言うと、アドニアは食器を片付け、店に向かった。



 「あ、あの…リアナさん…
ちょっとお尋ねしたいことがあるんですが…」

 「なんですか?」

ダニエルは昨晩から気になっていたラーフィンの王族について質問した。
しかし、ラーフィンの皇太子夫妻には二人の王子がいるだけで、しかもそも王子達は二人共未婚なため、若い王女に該当するような者はいないとのことだった。



 「だったら…リアナさんの知ってる方に、身分の高い若い女性はいらっしゃいませんか?」

 「身分の高い……
いえ、私の友達は皆ごく一般的な家庭の娘達ばかりです。
 身分の高い人に等、出会う機会もありませんから。」

 「……そうですか。
では、王女と聞いてなにか思い浮かぶ方はいらしゃいますか?」

 「王女?
 先程お話した通り、ラーフィンには王女様はいらっしゃいませんし……王女様……
難しいですね。
 思い出すとしたら御伽噺の王女様くらいでしょうか?」

 「御伽噺……ですか。」



リアナの期待はずれな返事に、ダニエルは落胆した。
 王女らしきカードを引いた後に出会ったリアナがなんらかのヒントを握っているというダニエルの推測は砕け散った。



 (王女の意味を知るのは、リアナじゃないってことなんだろうか…
御伽噺の王女しか思い浮かばないってことは、本当に何も思い当たる人がいないってことだもんな…
 ……いや、待てよ!
もしかしたら、その御伽噺に何らかのヒントが…)




 「リアナさ…」

 「ダニエル!みつかったぜ!」



 大きな声と共に、突然、部屋の中に現れたアレクに、リアナとダニエルは目を丸くしてたじろいだ。



 「あ…驚かせてしまったか?すまなかったな。
とにかく早く知らせたくてな。
あれ?スピロスはいないのか?
アドニアは店か?」

 「は、はい。」

 「アドニアー!」

アレクはダニエルの返事を聞くのもそこそこに、慌しく店に駆け出して行った。
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