あれこれ短編集

ルカ(聖夜月ルカ)

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輝ける人生

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「ど、どうか…わしの話を聞いて下され!」



年をとった赤鬼が、危険も顧みず桃太郎の前に現れました。
桃太郎も鬼達も老赤鬼の出現に、何事かと戦闘を中断しました。




「桃太郎さん、宝はここにはございません。」

「嘘を吐くな!
おまえ達が宝を持ち去ったことは明白…!」

「はい…それは言いのがれのない事実でございます。
しかし、それには深いわけがありまして…
鬼達も…言わば被害者なのです。」

「被害者だって…?」



年老いた赤鬼の言葉に興味を示した桃太郎は、赤鬼の話を聞く事にしました。



「はい、実は、この島の奥に、かぐやというそれはたいそう美しい娘がおりましてな…
本人も自分がいかに魅力的なのかを知っておるのでしょう。
若い鬼達に無理難題をふっかけては楽しんでおりましたが、最近では、そういうものよりも現実的なものに目覚めたらしく…
結婚を餌に、やれ着物を持って来いだの宝石を持って来いだの言い出しおりましてな…」

「では、鬼達が村を襲ったのはそのせいだと…?」

「その通りです!
若い鬼達は、かぐやに骨抜きにされており、わし達が何を言っても耳を貸さんのです。」

「なるほど…それにしても、そんな女に騙されてしまうとは鬼ともあろうものがなんとも情けない…」



「だって、かぐやちゃん、めちゃめちゃ可愛いんだもん!」

「そうそう…あんな綺麗な女は他にはいないよな。」

青鬼は顔を紫色に染め、赤鬼は元々顔が赤いので変化がわかりませんでしたが、明らかにはにかんで夢見るような瞳を宙に泳がせました。



「よし!私がその女に鬼達をそそのかさぬように意見してやろう。」

「ほ、本当ですか!
どうぞよろしくお願い致します!」


桃太郎は、老赤鬼に案内されかぐやが住むという場所へ向かって行きました。




「ま、眩しい…!」

桃太郎は、あまりの眩しさに思わず目を背けました。
延々と続く竹やぶを抜けた先に佇んでいたのは、広大な敷地の中に立てられた黄金の屋敷だったのです。



「かぐやは成金趣味でしてな。
人々から奪い取らせた金を使い、鬼達にあのような趣味の悪い屋敷を作らせたのです。」

「なんという悪女…
美形だという噂だが、そんな心根の女が美しいはずがない。
私が改心させてやろう。
かぐや…!
かぐやとやらはおらぬか!」

「どなたです…
玄関先で騒々しい…」

そこに現れたのは色鮮やかな十二単に見を包んだ絶世の美女でした。



「そ…そなたが、かぐやか!」

「いかにも…」

かぐやは優雅に頷きました。 
 
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