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日記帳
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当然のことながら、ギャンブル以外のことも日記帳には書かれており、それも、すべて書かれた通りになっていた。
工場であったちょっとした事故のこと、隣の住人が引っ越しの挨拶に来ること、細々としたことは全てがその通りになった。
職場の近くの気になっていた女の子に告白してあっさりふられることが書いてあったのを目にした時にはさすがに落ちこんだが、それでもランディは日記に書いてある通りに告白し、そしてその通りにあっさりとふられた。
(最近の俺はすっかり日記帳の言いなりだな…
情けないが、どんなに抗った所でどうにもなりゃしないことはわかってるんだ。
だったら、素直に従う方がまだ賢いってもんだよな。
結局は、悪い目を出した俺が悪いんだ。)
そんなある日のことだった…
ランディは、三日後にある競馬の結果が知りたくて、いつものように三日後のページを開いた。
そこに書かれてあることを見て、ランディの背筋は凍り付いた。
(ま…まさか…
俺は、最悪の目を出してしまったってことなのか…?)
心を静め、ランディはもう一度そのページを読み返した。
しかし、何度読んでも内容は変わらない。
そこには、いつもよりもずっと少ない文字数で、ランディが交通事故で亡くなったことだけが簡単に書かれてあったのだ。
「う…嘘だ!
俺が、三日後に死ぬなんて…!」
ランディは心の想いを口に出していた。
しかし、声に出して否定しても、今までの経験がそうではないという想いをランディに押し付けて来る。
「い…いやだ…!
そんなこと…俺は絶対にいやだ!」
ランディは、日記帳を投げ捨てた。
どす黒く渦巻く不安を払い除けるかのように、ランディは酒を飲み続けた。
昼も夜も関係なく、無茶苦茶に…
それでも、ランディの不安は少しも消えることはなく、眠る事さえままならなかったが、うとうととまどろみを感じるうちに気が付くといつの間にか三日目の朝が近付いていた。
工場であったちょっとした事故のこと、隣の住人が引っ越しの挨拶に来ること、細々としたことは全てがその通りになった。
職場の近くの気になっていた女の子に告白してあっさりふられることが書いてあったのを目にした時にはさすがに落ちこんだが、それでもランディは日記に書いてある通りに告白し、そしてその通りにあっさりとふられた。
(最近の俺はすっかり日記帳の言いなりだな…
情けないが、どんなに抗った所でどうにもなりゃしないことはわかってるんだ。
だったら、素直に従う方がまだ賢いってもんだよな。
結局は、悪い目を出した俺が悪いんだ。)
そんなある日のことだった…
ランディは、三日後にある競馬の結果が知りたくて、いつものように三日後のページを開いた。
そこに書かれてあることを見て、ランディの背筋は凍り付いた。
(ま…まさか…
俺は、最悪の目を出してしまったってことなのか…?)
心を静め、ランディはもう一度そのページを読み返した。
しかし、何度読んでも内容は変わらない。
そこには、いつもよりもずっと少ない文字数で、ランディが交通事故で亡くなったことだけが簡単に書かれてあったのだ。
「う…嘘だ!
俺が、三日後に死ぬなんて…!」
ランディは心の想いを口に出していた。
しかし、声に出して否定しても、今までの経験がそうではないという想いをランディに押し付けて来る。
「い…いやだ…!
そんなこと…俺は絶対にいやだ!」
ランディは、日記帳を投げ捨てた。
どす黒く渦巻く不安を払い除けるかのように、ランディは酒を飲み続けた。
昼も夜も関係なく、無茶苦茶に…
それでも、ランディの不安は少しも消えることはなく、眠る事さえままならなかったが、うとうととまどろみを感じるうちに気が付くといつの間にか三日目の朝が近付いていた。
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