あれこれ短編集

ルカ(聖夜月ルカ)

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子鬼と姫

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そんなことから、オイラは、フィオナとクリストファーの仲を妨害するといういやな役目を仰せつかってしまった。








「まぁ、素敵なお城だわ…」

クリストファーの住むイグリーダの城は、まるで白鳥が羽根を休めているように見える美しい城だった。
ジョセフィーヌの城よりは少し小さい。
丁寧なもてなしを受け、オイラ達は部屋に通された。
念の為、オイラはジョセフィーヌのバッグの中に隠れて来たんだけど、多分、ここにもオイラのことが見えている者はいないと思う。

夕方には早速舞踏会が始まった。



「さぁ、行くわよ。」

花びらのように何枚もの薄い布を貼り合せて作られた豪華なドレスを着たジョセフィーヌは、いつもよりずっと大人っぽく綺麗だった。



「なに、ぼさっとしてるの!さ、ここにくっついて!」

ジョセフィーヌはオイラをドレスの後ろ側にくっつくように指示した。
何枚もの布と大きなりぼんのついた隠れやすい場所だ。
大広間にはもう何人もの女性達が集まっていて、ジョセフィーヌが中に入ると皆が一斉に彼女の方をみつめた。
他のどの姫様よりも彼女が一番綺麗で華やかだ。
オイラは、なぜだか少し得意げな気持ちになった。

それから、ほどなくしてイグリーダの国王とそのお妃、そして王子のクリストファーが現れた。
……カッコ良い!
噂通りに、クリストファーはカッコイイ男だった。
背が高く脚が長い。
顔が小さくジョセフィーヌと同じ金色の髪の毛はさらさらと音が聞こえてきそうな程にしなやかだ。
どこかあどけなさの残る顔は、上品で誠実な印象を受ける。
クリストファーが現れた途端、会場からは女性達の熱い溜息が漏れ聞こえた。

ふと見上げると、ジョセフィーヌも頬を赤らめどこか焦点のずれたような眼差しでクリストファーをみつめていた。
オイラが、姫様のあんな顔を見たのは初めてのことだった。
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