あれこれ短編集

ルカ(聖夜月ルカ)

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イヴの奇跡

へんてこなとなかい1

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 (あ~あ、何やってんだろ……)



そう思ったら、思わず大きなため息が漏れた。
 自分自身の愚行に涙が出そうになってくる。



 (去年はひきこもりでさんざんだったから、今年は外に出ただけでもましか……)



うんうん、きっとそう。
どんなことだって考え方一つで、よくも悪くも変わって来るんだ。
 今年は去年よりはまし!…私は無理やり自分にそう言い聞かせた。



クリスマスの日はいつも仕事を休む。
あまりの寂しさに、いつも神経をやられてしまうから。
 具合が悪くなって早退したのは何年前のことだっただろう?
あの次の年から、私は24、25と仕事を休むことにした。

 忙しい時期とはいえ、普段はくそまじめに働いてるんだから、そのくらい別にたいしたことじゃない。



なんだろう…12月に入ったころから、町はいつもよりきらびやかに飾り立てられ、ジングルベルの曲が鳴り響き、行きかう人たちも妙に浮かれた顔をして…そのことがとても癇に障る。
ひとりぼっちの我が身が切なくて、ついやっかんでしまうのだろう。
それがわかっているだけに、苛立ちと悲しさはさらに倍増する。



 昨年は最悪だった。
 家の中にひきこもって、飲めないアルコールを飲んで酔いつぶれて…気分も体調もどうしようもないくらいに落ち込んで……
だから、今年は無理にでも外に出て明るく過ごそうと思った。

でも、次に行き先で迷った。
どこに行けば、浮かれた人たちに会わずに、少しでも気分が盛り上がるんだろう?



 (そうだ!)



 何日も考えた末に思い付いたのが動物園。
クリスマスイヴとはいえ、平日だ。
しかも、寒い時期だからそう人も多くないはず。
 外に出て、クリスマスのことなんて気にも留めない無邪気な動物たちを見たら、少しは気持ちも癒されるんじゃないか…
そんな風に考えたんだ。
 幸か不幸か、前日からしんしんと静かな雪が降り始め、当日はどこもかしこも白い色で塗り潰されていた。

 
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