285 / 406
初めての手作りチョコは、あなたに…
1
しおりを挟む
「翼君、ハッピー・バレンタイン!」
ちょっと照れくさいけど、そんなことを言いながら、私は翼君にチョコとプレゼントを手渡した。
「ありがとう、カナ。
開けて良い?」
「うん。」
包みを開いた翼君の顔がぱっと明るく輝いた。
「わぁ、カッコ良いね!
ありがとう!
早速、使わせてもらうね!」
そう言いながら、翼君は私のプレゼントした腕時計をはめてくれた。
翼君はなにをあげても喜んでくれるし、身に付けてくれるから、私もとても良い気分になれる。
今年は、翼君の家でまったりとバレンタインを祝うことにした。
帰りに二人でお寿司やらピザを買って、それをテーブルに並べた。
「それにしても、すごいね。」
私は、傍らの紙袋に視線を移した。
「あぁ…でも、僕だけじゃないんだよ。
皆、もらってるみたい。
義理チョコだもん。」
そんなことない。
きっと、翼君は職場で一番たくさんもらってるはず。
でも、翼君は私のことを公にしてるから、そのせいで、以前に比べると少なくなってるらしいけど…
「あ、そういえば……」
翼君はそう言いながら、紙袋をテーブルの上に置いた。
「これ、すごいと思わない?
僕のデスクの上に置いてあったんだけど……
まさか、こんな大きなの、チョコじゃないよね?
でも、今日はバレンタインデーだし、見た目にもチョコっぽいし……」
紙袋から取り出されたのは、ケーキほどの大きさの箱。
ハート柄の包装紙にくるまれ、真っ赤なリボンがかけてある。
「これがチョコだったらすごいよね。見てみようか。」
翼君はべりべりと包装紙を破り、大きな箱の蓋を開けた。
「わぁ~!」
「すっごい!」
開けた途端に広がる濃厚なチョコの香りに、私達は圧倒された。
「おいしそうだねぇ…食べてみようか?」
そう言いながら、翼君の身体はもう立ち上っていた。
見た目にはフォンダン・ショコラのように見えるそれには、生クリームやカラフルな飾りがついていた。
とてもよく出来てるけど、どこにもお店のラベルみたいなものはついてないし、きっとそれは手作りだと思った。
翼君には、私という付き合ってる女性がいることは、職場の人は知ってるはずで…
そのせいか、手作りのチョコやらプレゼントはもらわなくなったって翼君も言ってたのに、あえての手作りって……
(もしかして、これって私に対する宣戦布告!?)
そういえば、これって誰からもらったんだろう?
メッセージかなにか入ってないかと、紙袋や箱の中を良く調べてみたけれど、それらしきものは何も入ってなかった。
「カナ、飲み物は何が良い?」
お皿を持って翼君が戻って来た。
「え…う、うん。
ねぇ…翼君…これって……」
「わぁ!カナ!見て見て!
チョコが…とろけるチョコが出て来たよ!!」
翼君は、早速ケーキを切り分けて、嬉しそうな声を上げた。
「あ……」
「わぁ…おいしい!」
誰からのものなのかもわからないものだから、無暗に食べちゃ危ないって言おうと思ったのに、私が言う前に翼君はもう食べてしまって……
「カナも早く食べてごらんよ。
すっごくおいしいよ!」
(翼君の馬鹿…!)
彼女がいたって、そんなこと全然気にしないような強気の女の人が作ったものなんて、食べたくないよ。
きっと、自分にすごく自信のある人なんだろうな。
私とは正反対だ。
私は料理もそんなにうまくないし、手作りチョコも作ってみたことはあったけど、見るからに悲惨なもので…
だから、チョコは買ったものを渡してた。
それが私の良くないところなのかな?
やっぱり、彼女だったら、お菓子作りの教室に通ったりして、手作りで作らないといけなかったのかな?
そんなことを思うと、なんだかだんだん自己嫌悪に陥って来た。
(まさか…本当はこれが誰からのものかわかってて……
だから、翼君…何のためらいもなく食べたんじゃあ……)
そ、そうよね。
本当に誰からのものかわからなくて、しかも、手作りのものなんて普通なら不安で食べられないはず……
(ってことは、もしかしたら、翼君…
その子に好意を持ってて……)
妄想が妄想を呼び、私は泣き出しそうな気分になっていた。
翼君はそんな私の気持ちに少しも気付かず、ぱくぱくとケーキを食べ続けてて……
その時、翼君のスマホが鳴った。
「はい。ん?うん、うん。来てるよ。
え?ううん、別にいいよ。
うん、うん、わかった。じゃ……」
そんな短い会話をすると、翼君はまたケーキを食べ始めた。
『来てるよ』っていうのはもしかして私のこと…?
(……ん?)
……まさか、ファンダン・ショコラを作った人からの電話…!?
(わっ!)
今度は来訪者を告げるチャイムが鳴って、翼君はバタバタと玄関に向かった。
もしかして…さっきの電話の人?
それにしては早いけど、家のすぐ傍から電話したんだろうか?
でも、いくらなんでも家には……
「あ、カナさん、こんばんは。」
「え?あ、あぁ、後藤さん……」
入って来たのは後藤さんだった。
翼君と同じ会社の人で、今までにも何度か会ったことがある。
私はほっとして、強張っていた顔が緩むのを感じた。
「あ、食べてくれてたんですね!
ね、どうです?
おいしいですか?」
(えーーーーーっ!な、な、なんですと!?)
「え…?じゃあ、これ、後藤がくれたの?」
「そうなんです。
俺、前からチョコレートが作ってみたかったんですよ。
バレンタインに女子達が楽しそうに材料買ってるじゃないですか~、ああいうの見てたら、俺もいつか作ってみたいなぁって思って、今年は思い切って作ってみたんですよ。
何度か失敗もしましたが、これはすごくうまく出来たから自分で食べるのはもったいない気がして、それで、ちょっとしたサプライズで……」
「そういうことか~
確かにびっくりしたよ。
だって、切ったら中からとろけたチョコが出て来るんだもん!
こんなの初めて見たよ!」
翼君…驚くのはそこじゃない……
「やだなぁ、先輩。
そうじゃなくて、僕が作ったってことに驚いて下さいよ。
先輩、気にならなかったんですか?
誰がこれをくれたか、見当でもついてたんですか?」
「あ、そういう意味か。
デスクの上にあったから、きっと同じ会社の人だろうとは思ってたけど、僕達、くれた人のことは考えなかったなぁ…」
ぼ、僕達…?
その「達」には私も含まれてるんじゃないですよね!?
「それにしても、後藤、すごいよ。
こんなのが作れるなら、仕事やめてパティシエにでもなれば良いのに…」
「またまたぁ…先輩ほめ過ぎですよ!」
「本当だってば。
な、僕の誕生日にバースディケーキ作ってよ!」
「えーーっ、マジっすか?
そんなこと言われたら、俺、本気で作りますよ!?」
「わーー!やったーー!」
二人の話題は、バレンタインを通り越してすでに翼君の誕生日のことに変わってた。
それにしても後藤さん…
見た目は柔道とかラグビーとかしてそうな体格で、しかも顔もけっこうな強面で…
なのに、ロマンチックな恋愛映画が好きだとか、可愛いものが好きっていうちょっと変わった人で……
でも、まさか、フォンダン・ショコラまで作ってしまうなんて……
「あれ…カナさん…まだ食べてないんですか?」
「えっ!あ…あぁ…
あの、お茶を淹れてからにしようかと思って…その…」
私は適当なことを言って、さらに笑って誤魔化した。
「湯せんにかける時、温度が高すぎるとチョコの風味が損なわれますから…」
後藤さんはフォンダン・ショコラの作り方を熱く語って…
翼君は、興味深そうに耳を傾ける。
確かにおいしい。
これが初めて作ったものだなんて信じられない。
そもそも、最初からフォンダン・ショコラなんて作る??
私はチョコを溶かして、大きめのハート形のチョコを作っただけだった。
形はいびつだし、あちこち欠けて、しかも、表面には指紋がべっとり。
とてもじゃないけど、翼君にはあげられない代物だった。
熱弁する後藤さんを見ながら、やっぱり私も来年は手作りのチョコに再挑戦しようかなって…そんなことをふと思った。
~fin.
ちょっと照れくさいけど、そんなことを言いながら、私は翼君にチョコとプレゼントを手渡した。
「ありがとう、カナ。
開けて良い?」
「うん。」
包みを開いた翼君の顔がぱっと明るく輝いた。
「わぁ、カッコ良いね!
ありがとう!
早速、使わせてもらうね!」
そう言いながら、翼君は私のプレゼントした腕時計をはめてくれた。
翼君はなにをあげても喜んでくれるし、身に付けてくれるから、私もとても良い気分になれる。
今年は、翼君の家でまったりとバレンタインを祝うことにした。
帰りに二人でお寿司やらピザを買って、それをテーブルに並べた。
「それにしても、すごいね。」
私は、傍らの紙袋に視線を移した。
「あぁ…でも、僕だけじゃないんだよ。
皆、もらってるみたい。
義理チョコだもん。」
そんなことない。
きっと、翼君は職場で一番たくさんもらってるはず。
でも、翼君は私のことを公にしてるから、そのせいで、以前に比べると少なくなってるらしいけど…
「あ、そういえば……」
翼君はそう言いながら、紙袋をテーブルの上に置いた。
「これ、すごいと思わない?
僕のデスクの上に置いてあったんだけど……
まさか、こんな大きなの、チョコじゃないよね?
でも、今日はバレンタインデーだし、見た目にもチョコっぽいし……」
紙袋から取り出されたのは、ケーキほどの大きさの箱。
ハート柄の包装紙にくるまれ、真っ赤なリボンがかけてある。
「これがチョコだったらすごいよね。見てみようか。」
翼君はべりべりと包装紙を破り、大きな箱の蓋を開けた。
「わぁ~!」
「すっごい!」
開けた途端に広がる濃厚なチョコの香りに、私達は圧倒された。
「おいしそうだねぇ…食べてみようか?」
そう言いながら、翼君の身体はもう立ち上っていた。
見た目にはフォンダン・ショコラのように見えるそれには、生クリームやカラフルな飾りがついていた。
とてもよく出来てるけど、どこにもお店のラベルみたいなものはついてないし、きっとそれは手作りだと思った。
翼君には、私という付き合ってる女性がいることは、職場の人は知ってるはずで…
そのせいか、手作りのチョコやらプレゼントはもらわなくなったって翼君も言ってたのに、あえての手作りって……
(もしかして、これって私に対する宣戦布告!?)
そういえば、これって誰からもらったんだろう?
メッセージかなにか入ってないかと、紙袋や箱の中を良く調べてみたけれど、それらしきものは何も入ってなかった。
「カナ、飲み物は何が良い?」
お皿を持って翼君が戻って来た。
「え…う、うん。
ねぇ…翼君…これって……」
「わぁ!カナ!見て見て!
チョコが…とろけるチョコが出て来たよ!!」
翼君は、早速ケーキを切り分けて、嬉しそうな声を上げた。
「あ……」
「わぁ…おいしい!」
誰からのものなのかもわからないものだから、無暗に食べちゃ危ないって言おうと思ったのに、私が言う前に翼君はもう食べてしまって……
「カナも早く食べてごらんよ。
すっごくおいしいよ!」
(翼君の馬鹿…!)
彼女がいたって、そんなこと全然気にしないような強気の女の人が作ったものなんて、食べたくないよ。
きっと、自分にすごく自信のある人なんだろうな。
私とは正反対だ。
私は料理もそんなにうまくないし、手作りチョコも作ってみたことはあったけど、見るからに悲惨なもので…
だから、チョコは買ったものを渡してた。
それが私の良くないところなのかな?
やっぱり、彼女だったら、お菓子作りの教室に通ったりして、手作りで作らないといけなかったのかな?
そんなことを思うと、なんだかだんだん自己嫌悪に陥って来た。
(まさか…本当はこれが誰からのものかわかってて……
だから、翼君…何のためらいもなく食べたんじゃあ……)
そ、そうよね。
本当に誰からのものかわからなくて、しかも、手作りのものなんて普通なら不安で食べられないはず……
(ってことは、もしかしたら、翼君…
その子に好意を持ってて……)
妄想が妄想を呼び、私は泣き出しそうな気分になっていた。
翼君はそんな私の気持ちに少しも気付かず、ぱくぱくとケーキを食べ続けてて……
その時、翼君のスマホが鳴った。
「はい。ん?うん、うん。来てるよ。
え?ううん、別にいいよ。
うん、うん、わかった。じゃ……」
そんな短い会話をすると、翼君はまたケーキを食べ始めた。
『来てるよ』っていうのはもしかして私のこと…?
(……ん?)
……まさか、ファンダン・ショコラを作った人からの電話…!?
(わっ!)
今度は来訪者を告げるチャイムが鳴って、翼君はバタバタと玄関に向かった。
もしかして…さっきの電話の人?
それにしては早いけど、家のすぐ傍から電話したんだろうか?
でも、いくらなんでも家には……
「あ、カナさん、こんばんは。」
「え?あ、あぁ、後藤さん……」
入って来たのは後藤さんだった。
翼君と同じ会社の人で、今までにも何度か会ったことがある。
私はほっとして、強張っていた顔が緩むのを感じた。
「あ、食べてくれてたんですね!
ね、どうです?
おいしいですか?」
(えーーーーーっ!な、な、なんですと!?)
「え…?じゃあ、これ、後藤がくれたの?」
「そうなんです。
俺、前からチョコレートが作ってみたかったんですよ。
バレンタインに女子達が楽しそうに材料買ってるじゃないですか~、ああいうの見てたら、俺もいつか作ってみたいなぁって思って、今年は思い切って作ってみたんですよ。
何度か失敗もしましたが、これはすごくうまく出来たから自分で食べるのはもったいない気がして、それで、ちょっとしたサプライズで……」
「そういうことか~
確かにびっくりしたよ。
だって、切ったら中からとろけたチョコが出て来るんだもん!
こんなの初めて見たよ!」
翼君…驚くのはそこじゃない……
「やだなぁ、先輩。
そうじゃなくて、僕が作ったってことに驚いて下さいよ。
先輩、気にならなかったんですか?
誰がこれをくれたか、見当でもついてたんですか?」
「あ、そういう意味か。
デスクの上にあったから、きっと同じ会社の人だろうとは思ってたけど、僕達、くれた人のことは考えなかったなぁ…」
ぼ、僕達…?
その「達」には私も含まれてるんじゃないですよね!?
「それにしても、後藤、すごいよ。
こんなのが作れるなら、仕事やめてパティシエにでもなれば良いのに…」
「またまたぁ…先輩ほめ過ぎですよ!」
「本当だってば。
な、僕の誕生日にバースディケーキ作ってよ!」
「えーーっ、マジっすか?
そんなこと言われたら、俺、本気で作りますよ!?」
「わーー!やったーー!」
二人の話題は、バレンタインを通り越してすでに翼君の誕生日のことに変わってた。
それにしても後藤さん…
見た目は柔道とかラグビーとかしてそうな体格で、しかも顔もけっこうな強面で…
なのに、ロマンチックな恋愛映画が好きだとか、可愛いものが好きっていうちょっと変わった人で……
でも、まさか、フォンダン・ショコラまで作ってしまうなんて……
「あれ…カナさん…まだ食べてないんですか?」
「えっ!あ…あぁ…
あの、お茶を淹れてからにしようかと思って…その…」
私は適当なことを言って、さらに笑って誤魔化した。
「湯せんにかける時、温度が高すぎるとチョコの風味が損なわれますから…」
後藤さんはフォンダン・ショコラの作り方を熱く語って…
翼君は、興味深そうに耳を傾ける。
確かにおいしい。
これが初めて作ったものだなんて信じられない。
そもそも、最初からフォンダン・ショコラなんて作る??
私はチョコを溶かして、大きめのハート形のチョコを作っただけだった。
形はいびつだし、あちこち欠けて、しかも、表面には指紋がべっとり。
とてもじゃないけど、翼君にはあげられない代物だった。
熱弁する後藤さんを見ながら、やっぱり私も来年は手作りのチョコに再挑戦しようかなって…そんなことをふと思った。
~fin.
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる