あれこれ短編集

ルカ(聖夜月ルカ)

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 (……あれっ?)



 私はふと小さな物音に気が付いた。
 誰かの足音のような…草を踏みしだく小さな音だ。

このあたりは本当にのどかで平和な場所だけど、だからっていって犯罪が起きないとは限らない。
おじいちゃんの家から近いとはいえ、こんな夜中にうろうろするなんて、非常識なことをしてしまったことを急に後悔した。



 (どうしよう…!?)



その場から音を立てないように慎重に慎重に…
私は木陰まで移動した。
そこからそっと顔を出して、音のする方を覗き見た。



……何か…探してる?



そこにいたのは人で……
身をかがめ、地面に這いつくばるようにしてごそごそしてる。
その様子は、とても真剣で…なにか大切なものを探しているように見えた。
それにしても、月明りでそれなりに明るいとはいえどうしてこんな夜更けに探し物なんてしてるんだろう?



 「あ…あのぅ……」



 私は、強い好奇心からか、怖い気持ちも忘れて、その人に声をかけていた。
 私の声と同時にその人の動きが止まり、やがてゆっくりとその人は背を伸ばした。



 「え……」



 私は思わず、おかしな声を漏らしていた。
だって、その人が…兵隊さんみたいな恰好をしてたから……



「あ……あの……何かなくされたんですか?」

 気まずさを打ち消すために、私は愛想笑いを浮かべながら、そんなことを訊ねた。
 兵隊さんのような恰好をしたその人は、良く見るとまだかなり若いように見えた。
もしかしたら、私とさほど変わらないくらいなのかもしれない。
でも、どうしてあんな格好を?
 訊ねたい気持ちは強かったけれど、なんだか訊いてはいけないような気がして、そのことには触れないでいた。



 男性は私の方に小さく会釈をして、またさっきと同じ動作に戻った。
それは、どう見ても何かを探してるような動きだ。
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