赤い流れ星

ルカ(聖夜月ルカ)

文字の大きさ
93 / 171
side ひかり

93

しおりを挟む
そっとのぞいてみると、兄さんは隣の部屋でパソコンを開いてなにやら真剣な顔で画面を見てた。



(シュウ…兄さん、何時頃来たの?)

私は小声でシュウに今日の様子を質問した。



(本当に、びっくりしたよ…
いきなり入って来ておまえは誰だ!
なんで、こんな所にいる?なんで、俺の服を着てる?って胸倉掴まれて……
でも、その言葉で俺はその男がひかりの兄さんだってわかったんだ。
わからなかったら、きっとぶっとばしてたと思う……)

(そうだったの…)

すっかり忘れてたけど、シュウが着てるのは、実家から持って来た兄さんの服だった。
それを見て、兄さんもびっくりしただろうな…



(あ、それでどうしたの?)

(とりあえず、簡単な自己紹介をして……
俺はひかりの彼氏でここで一緒に暮らしてるって言った。)

(そ…そんなこと言ったの?)

(だって、本当のことじゃないか…)



それはそうだけど…やっぱりそんなこと聞くと、なんだか動揺してしまう…
職場の人で私達のことを見た人がいて、その人にも冷やかされたけど、兄さんだって言ったらあっさり信じてもらえた。
その様子を見て、やっぱり、私とシュウは恋人同士には見えないんだなぁって、軽くショックを受けたんですけど……



(そ…それで、それからどうしたの?)

(おまえはどこにいるんだとか、俺の素性とかいろいろ聞かれたよ。
でも、俺のことはどう言っていいかわからないから、おまえはバイトに行ってるってことを伝えて、俺のことはひかりが帰って来てから話すってことにして…それで、その時にメールを打ったんだ。)

(そうだったの…
じゃ、兄さんが来てからそんなに時間は経ってないんだ。)

(そんなに軽く言うなよ。
和彦さんと二人っきりの時間がどれだけきついもんだったか、おまえにはわからないだろうな…)

(わ、わかってるよ。
私だって、兄さんが来てるなんてわかったら帰って来たくなかったもん。)

(よく言うよ…
それにしても、和彦さん、何を見てるんだろうな?
ほっといて良いのか?)

(ほっとかれてるのは、こっちの方だよ…)



それからしばらくして、兄さんは不意に立ち上がり、パソコンを抱えてまた私達の所へ戻って来た。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

不倫妻への鎮魂歌 ―サレ夫が選んだ、最も残酷で静かな復讐―

MisakiNonagase
大衆娯楽
「サレ夫、再生。不倫妻、転落。──その代償は、あまりに重い。」 「嘘で塗り固めた20年より、真実で歩む明日がいい。」 失って初めて気づく、守られていた日々の輝き。 46歳の美香にとって、誠実な夫と二人の息子に囲まれた生活は、退屈で窮屈な「檻」だった。若い男からの甘い誘惑に、彼女は20年の歳月を投げ打って飛び込んだ。 しかし、彼女が捨てたのは「檻」ではなく「聖域」だったのだ。 不倫、発覚、離婚、そして孤独。 かつての「美しい奥様」が、厚化粧で場末のスナックのカウンターに立つまでの足取りと、傷つきながらも真実の幸福を掴み取っていく夫・徹の再生を描く。 家族とは何か、誠実さとは何か。一通の離婚届が、二人の人生を光と影に分かつ。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

処理中です...