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scene 8
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「このあたりにはいないようですね。森の方へ行ってみましょう。」
森の中に入ってほどなくして、父親は血にまみれ今まさに死にたえようとしている息子の姿を発見した。
「ランディ!!どうしたんだ!ランディ!しっかりしろ!!」
なんとか呼吸はしているものの、ランディの意識はすでになかった。
父親の呼びかけにもまるで反応を示さない。
「とにかく、家に運びましょう!!さぁ、急いで!」
父親は息子を背負い、家へと戻った。
「お医者様はどこです?」
「この村には医者はいません。
ただ、うちにはちょっとした器具や薬がありますから、私が出来る限りのことをやってみます。」
父親は、早速いろいろな薬や道具を棚から取り出し始めた。
「イアン!ランディはどうなんだ?」
「出血が多過ぎます…
それにあの太股の傷はどうしたのでしょう?
とても酷い怪我です。」
ランディの父親は慣れた手つきでてきぱきと治療をこなしていく。
「なんてひどい傷だ。
肉がえぐられている…!」
「なんとかなりますか?」
「傷よりもむしろ大量に出血したことが問題です。
すぐに輸血をしなくては…!」
「息子さんは何型ですか?
もしあえば私の血も使って下さい。」
ランディに父親とイアンの血が輸血された。
しかし、まだ意識は戻らない。
体温も脈拍もまだ微かで、とても危険な状態だということは誰の目にも明らかだった。
「イアン牧師、私は町まで行って医者を呼んで来ます。
その間、こいつのことを看ていていただけますか?」
「わかりました。
しかし、あなたも相当量の血を抜いたばかりですから、どうぞお気を付けて!」
「ありがとう、私なら大丈夫です。」
ランディの父は医者を呼びに、暗い闇の中、村を出ていった。
「イアン…ランディは、大丈夫なんだろ?」
「お父さんは出来る限りのことをなさいました。
あとは神に委ねて、私たちは祈りましょう…」
「そ、そんな……」
リンクの言葉はそれ以上続かなかった。
森の中に入ってほどなくして、父親は血にまみれ今まさに死にたえようとしている息子の姿を発見した。
「ランディ!!どうしたんだ!ランディ!しっかりしろ!!」
なんとか呼吸はしているものの、ランディの意識はすでになかった。
父親の呼びかけにもまるで反応を示さない。
「とにかく、家に運びましょう!!さぁ、急いで!」
父親は息子を背負い、家へと戻った。
「お医者様はどこです?」
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ただ、うちにはちょっとした器具や薬がありますから、私が出来る限りのことをやってみます。」
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「出血が多過ぎます…
それにあの太股の傷はどうしたのでしょう?
とても酷い怪我です。」
ランディの父親は慣れた手つきでてきぱきと治療をこなしていく。
「なんてひどい傷だ。
肉がえぐられている…!」
「なんとかなりますか?」
「傷よりもむしろ大量に出血したことが問題です。
すぐに輸血をしなくては…!」
「息子さんは何型ですか?
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ランディに父親とイアンの血が輸血された。
しかし、まだ意識は戻らない。
体温も脈拍もまだ微かで、とても危険な状態だということは誰の目にも明らかだった。
「イアン牧師、私は町まで行って医者を呼んで来ます。
その間、こいつのことを看ていていただけますか?」
「わかりました。
しかし、あなたも相当量の血を抜いたばかりですから、どうぞお気を付けて!」
「ありがとう、私なら大丈夫です。」
ランディの父は医者を呼びに、暗い闇の中、村を出ていった。
「イアン…ランディは、大丈夫なんだろ?」
「お父さんは出来る限りのことをなさいました。
あとは神に委ねて、私たちは祈りましょう…」
「そ、そんな……」
リンクの言葉はそれ以上続かなかった。
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