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「とりあえずそこに座って。」
促されたのはフカフカのソファ。
「わっ!」
急に飛び出して来たのは、長い毛がもふもふのにゃんこ。
「あら、ミーシャ。だめじゃない。」
なんだか猫まで高級そうだよ。
私も子供の頃は猫が飼いたかったけど、アパートだから買えないって言われて…
なかなか切ない想いをしたもんだよ。
拾った子猫をまた空き地に返しに行くの…辛かったなぁ。
ミーシャはこんな御屋敷で飼われて幸せだね。
「お嬢様、お茶をお持ちしました。」
「ありがとう。」
お手伝いさんなのかな。
中年の女性が、紅茶とお菓子を持ってきてくれた。
知ってるよ。
遼にもらったことがある。
これはマカロンっていうやつだよね。
ガッキーとは親しくさせてもらって、親友だと思ってたけど、家を見たら格差ってもなのを見せつけられたような気がした。
こんなに裕福なガッキーと、貧しい私の間に真の友情なんて成立するんだろうか?
「……マチャミ、どうかした?
もしかして、猫が嫌いなの?」
「え?ぜ、全然!
すごく綺麗な部屋だなぁって、感動してただけ。」
「そんなことないわ。
今日はマチャミが来るから、昨日片付けたのよ。
普段はついちらかしてばかりで、しょっちゅうお母様に叱られてるのよ。」
『お母様』なんて呼んでるあたりからして、違いすぎるよね。
促されたのはフカフカのソファ。
「わっ!」
急に飛び出して来たのは、長い毛がもふもふのにゃんこ。
「あら、ミーシャ。だめじゃない。」
なんだか猫まで高級そうだよ。
私も子供の頃は猫が飼いたかったけど、アパートだから買えないって言われて…
なかなか切ない想いをしたもんだよ。
拾った子猫をまた空き地に返しに行くの…辛かったなぁ。
ミーシャはこんな御屋敷で飼われて幸せだね。
「お嬢様、お茶をお持ちしました。」
「ありがとう。」
お手伝いさんなのかな。
中年の女性が、紅茶とお菓子を持ってきてくれた。
知ってるよ。
遼にもらったことがある。
これはマカロンっていうやつだよね。
ガッキーとは親しくさせてもらって、親友だと思ってたけど、家を見たら格差ってもなのを見せつけられたような気がした。
こんなに裕福なガッキーと、貧しい私の間に真の友情なんて成立するんだろうか?
「……マチャミ、どうかした?
もしかして、猫が嫌いなの?」
「え?ぜ、全然!
すごく綺麗な部屋だなぁって、感動してただけ。」
「そんなことないわ。
今日はマチャミが来るから、昨日片付けたのよ。
普段はついちらかしてばかりで、しょっちゅうお母様に叱られてるのよ。」
『お母様』なんて呼んでるあたりからして、違いすぎるよね。
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