上 下
170 / 365
ハイキングは楽しかったのですが…

14

しおりを挟む




 「どうもありがとうございました!」

 結局、私はキースさんとリクさんに交互におんぶされて山を降りた。 
 前半はキースさん、後半はリクさんだ。 
 緊張してるはずなのに、何度も居眠りしそうになって、私はくっつきそうになる目蓋を懸命に開いてた。 

でも、本当に申し訳ない。 
 普通の道でも、大人をおんぶするのは大変だろうに、山道ともなるとさらに大変だと思う。 
あ~あ…私って、本当にダメ子だな…



駅に着いたら、お腹が減ったから何か食べて帰ろうかって話になって、私達は駅前のファミレスに入った。 

 朝はまだかなり緊張してたけど、やっぱり一日一緒にいると、なんか親しみを感じるっていうのか… 
帰りは割りと打ち解けて話すことが出来た。 
そういえば、リクさんもファミレスではよくしゃべってた。 



 (まさか、リクさんも緊張してたの?)



って、それはないよね。 
 私達みたいな普通の子達にリクさんが緊張なんてするわけない。 
ただの気分屋なのかなぁ…??


それはともかく、二人にはすごく迷惑かけちゃったし、せめてここの食事代くらいは出させてもらおう。
しおりを挟む

処理中です...