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side 潤
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「潤はね……私に何度も誕生日を訊いたんだよ。
私が潤の誕生日にプレゼントをしたら、私に誕生日を訊ねてくれて…期待してたら、いつも何も無かった。」
翔子は大袈裟に肩をすくめ、口角だけを上げた。
「え…あ…ご、ごめん!」
やっぱり…
僕は翔子の誕生日を覚えてなかったから、きっとお返しはしてないだろうと思ってたけど、まさか、誕生日を何回も訊いていたとは…しかも、訊くだけなんて最悪だ。
「潤、なんて顔してるのよ。
私、全然気にしてないのに。」
「本当にごめん。
僕、もらうばかりで…」
「そうじゃないわ。
小さい頃はもらってたよ。
お母さんがパートを始めるまでは、家でお誕生会やって、潤も毎年来てくれたじゃない。
その時にプレゼントはもらったよ。」
(……あ)
そういえば、確か何度かお誕生会に行ったことがある。
「もしかして、夏じゃなかった?」
「あ、すごい!何か思い出した?」
僕は頷いた。
「おばさんが、クリームソーダを出してくれたんだ…
デパートの食堂で飲むのと同じクリームソーダを。
あれ、めちゃめちゃ嬉しかったんだ。」
まるでクリームソーダの炭酸の泡みたいに、当時の記憶がシュワシュワと思い出された。
そう、翔子の誕生日は暑い夏だ。
僕はそのことをはっきりと思い出した。
流れる汗、うるさい程の蝉の声、そして鮮やかな緑色のクリームソーダ…
(なんで、今まで忘れてたんだろう?)
本当に忘れっぽい自分自身に、僕は呆れた。
私が潤の誕生日にプレゼントをしたら、私に誕生日を訊ねてくれて…期待してたら、いつも何も無かった。」
翔子は大袈裟に肩をすくめ、口角だけを上げた。
「え…あ…ご、ごめん!」
やっぱり…
僕は翔子の誕生日を覚えてなかったから、きっとお返しはしてないだろうと思ってたけど、まさか、誕生日を何回も訊いていたとは…しかも、訊くだけなんて最悪だ。
「潤、なんて顔してるのよ。
私、全然気にしてないのに。」
「本当にごめん。
僕、もらうばかりで…」
「そうじゃないわ。
小さい頃はもらってたよ。
お母さんがパートを始めるまでは、家でお誕生会やって、潤も毎年来てくれたじゃない。
その時にプレゼントはもらったよ。」
(……あ)
そういえば、確か何度かお誕生会に行ったことがある。
「もしかして、夏じゃなかった?」
「あ、すごい!何か思い出した?」
僕は頷いた。
「おばさんが、クリームソーダを出してくれたんだ…
デパートの食堂で飲むのと同じクリームソーダを。
あれ、めちゃめちゃ嬉しかったんだ。」
まるでクリームソーダの炭酸の泡みたいに、当時の記憶がシュワシュワと思い出された。
そう、翔子の誕生日は暑い夏だ。
僕はそのことをはっきりと思い出した。
流れる汗、うるさい程の蝉の声、そして鮮やかな緑色のクリームソーダ…
(なんで、今まで忘れてたんだろう?)
本当に忘れっぽい自分自身に、僕は呆れた。
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