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私の太陽
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「ごめん。私…好きな人がいるんだ。」
「……そう、わかった。」
瀬川君の後ろ姿を見ていると、なんだかすごく申し訳ない気がする。
真面目で頭が良くて、だけど、気さくで明るいから皆から好かれてて、顔だってけっこうイケメン。
そんな瀬川君に告られたのに、断るなんて…
私は、ものすごく馬鹿なのかもしれない。
でも…私は向日葵…
だから、好きな人しか見られない。
私にとっての太陽は、内田君。
瀬川君とはある意味、正反対の人だ。
不真面目で、授業も良くサボるし…それに、喧嘩っ早い…所謂、不良。
クラスの大半は、彼のことを怖がってるか、嫌ってる。
私もそうだった。
だけど、ある日、たまたま見てしまったんだ。
学校帰りに、近くの公園で野良猫とたわむれている彼を…
内田君の顔は、教室で見るものとは全く違ってて…
なんていうのか、無防備で無邪気で、涙が出そうになるくらい、純粋な何かを感じてしまって…
その日から、内田君は私の太陽になった。
いつも、内田君ばかりを見ていた。
そしたら、ますます彼のことが好きになった。
話をするわけでもない。
もちろん、告白する気もない。
ただ、彼を見ていられたらそれで良い…それが私の本心なのか、建前なのかは自分でもよくわからないけど。
父さんが、私に『葵(あおい)』と名付けた。
私は7月生まれで、苗字が『向日(むかい)』だから、苗字と合わせて『向日葵(ひまわり)』にしたらしい。
そんなことから、私にとって向日葵はいつしか特別な花となり、そのうちに、気が付けば私自身が向日葵になっていた。
そして、今日も私は、脇目もふらず太陽だけを追いかける…
「……そう、わかった。」
瀬川君の後ろ姿を見ていると、なんだかすごく申し訳ない気がする。
真面目で頭が良くて、だけど、気さくで明るいから皆から好かれてて、顔だってけっこうイケメン。
そんな瀬川君に告られたのに、断るなんて…
私は、ものすごく馬鹿なのかもしれない。
でも…私は向日葵…
だから、好きな人しか見られない。
私にとっての太陽は、内田君。
瀬川君とはある意味、正反対の人だ。
不真面目で、授業も良くサボるし…それに、喧嘩っ早い…所謂、不良。
クラスの大半は、彼のことを怖がってるか、嫌ってる。
私もそうだった。
だけど、ある日、たまたま見てしまったんだ。
学校帰りに、近くの公園で野良猫とたわむれている彼を…
内田君の顔は、教室で見るものとは全く違ってて…
なんていうのか、無防備で無邪気で、涙が出そうになるくらい、純粋な何かを感じてしまって…
その日から、内田君は私の太陽になった。
いつも、内田君ばかりを見ていた。
そしたら、ますます彼のことが好きになった。
話をするわけでもない。
もちろん、告白する気もない。
ただ、彼を見ていられたらそれで良い…それが私の本心なのか、建前なのかは自分でもよくわからないけど。
父さんが、私に『葵(あおい)』と名付けた。
私は7月生まれで、苗字が『向日(むかい)』だから、苗字と合わせて『向日葵(ひまわり)』にしたらしい。
そんなことから、私にとって向日葵はいつしか特別な花となり、そのうちに、気が付けば私自身が向日葵になっていた。
そして、今日も私は、脇目もふらず太陽だけを追いかける…
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