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王子様カフェ
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「あ、お姉ちゃん、たこ焼き買って!」
「はいはい。」
今日は姉に付き添い、姉の高校の文化祭にやって来た。
なんでも姉の想い人が模擬店をするらしいのだけど、姉は一人で行くのが恥ずかしいとかなんとか言って、私に一緒に行って欲しいと言って来た。
だから、食べ物10品を奢るということを条件に、私は付き添いでやって来たというわけだ。
「あ、次はクレープ!」
「はいはい。」
私は色気より食い気。
すでに太ってるから、もう何も怖くない。
男なんて全然興味無い。
そんなことよりも、美味しいものを食べてた方がずっと幸せだもの。
「えーっと、次は…」
「そろそろ時間だから行くよ。」
「えーー…」
想い人の模擬店は、王子カフェというもので、その人は午後から店に出るらしい。
「ねぇねぇ、カフェには何があるの?
カツ丼とかないかな?」
「カフェにそんなものがあるわけないでしょ。
まぁ、せいぜいカレーとかサンドイッチとかじゃない?」
「カレーにサンドイッチか。
ま、いっか。」
模擬店に行く前に、姉はトイレで入念な化粧直しをする。
まぁ、そんなにかわり映えするはずもないけれど、恋する乙女だから仕方ない…っていうか、トイレは化粧直しの女子で満員。
あれ?王子カフェ、意外と人気あるのかな?
「うわっ!」
模擬店の前には、女子が群がっていた。
「三列に並んで下さい!」
眼鏡をかけた男子が叫ぶけど、なかなかみんな整列しない。
混乱の中、一時間程並んで、ようやく私たちの順番がやって来た。
中はお城という設定らしく、床には赤い絨毯が敷かれ、薄暗い教室の中には、キャンドルが灯されていた。
私達は案内された席に着いた。
すると、すぐにグラスに入った飲み物が運ばれてきた。
見た目はカクテルみたいな感じだけど、お酒のはずはないよね?
「晩餐会へようこそ。」
スポットライトに三人の王子が照らされると、部屋の中に黄色い声が上がった。
金髪のくるくる巻き毛に王冠を被り、刺繍のされた上着、下はタイツみたいなものをはいている。
絵に描いたような王子様達だ。
ちょっと笑いそうになったけど、よく見たら三人ともすごいイケメンだった!
男には興味無かったはずなのに、なんだか自分でも驚く程、私はめちゃくちゃときめいてしまった。
「まずは乾杯を!」
皆が一斉にグラスを持つ。
「この素晴らしき出会いに乾杯!」
そう言った真ん中の王子と目が合った瞬間、私は完全に恋に落ちてしまった。
(あ、そうだ!)
「お姉ちゃん!お姉ちゃんの好きな人って、どの人?」
私は小さな声で訊ねた。
「真ん中!」
姉が囁く。
えーっ!ライバル??
これはまずいことになった。
そう思いつつも、真ん中の王子から目が離せないでいた。
「はいはい。」
今日は姉に付き添い、姉の高校の文化祭にやって来た。
なんでも姉の想い人が模擬店をするらしいのだけど、姉は一人で行くのが恥ずかしいとかなんとか言って、私に一緒に行って欲しいと言って来た。
だから、食べ物10品を奢るということを条件に、私は付き添いでやって来たというわけだ。
「あ、次はクレープ!」
「はいはい。」
私は色気より食い気。
すでに太ってるから、もう何も怖くない。
男なんて全然興味無い。
そんなことよりも、美味しいものを食べてた方がずっと幸せだもの。
「えーっと、次は…」
「そろそろ時間だから行くよ。」
「えーー…」
想い人の模擬店は、王子カフェというもので、その人は午後から店に出るらしい。
「ねぇねぇ、カフェには何があるの?
カツ丼とかないかな?」
「カフェにそんなものがあるわけないでしょ。
まぁ、せいぜいカレーとかサンドイッチとかじゃない?」
「カレーにサンドイッチか。
ま、いっか。」
模擬店に行く前に、姉はトイレで入念な化粧直しをする。
まぁ、そんなにかわり映えするはずもないけれど、恋する乙女だから仕方ない…っていうか、トイレは化粧直しの女子で満員。
あれ?王子カフェ、意外と人気あるのかな?
「うわっ!」
模擬店の前には、女子が群がっていた。
「三列に並んで下さい!」
眼鏡をかけた男子が叫ぶけど、なかなかみんな整列しない。
混乱の中、一時間程並んで、ようやく私たちの順番がやって来た。
中はお城という設定らしく、床には赤い絨毯が敷かれ、薄暗い教室の中には、キャンドルが灯されていた。
私達は案内された席に着いた。
すると、すぐにグラスに入った飲み物が運ばれてきた。
見た目はカクテルみたいな感じだけど、お酒のはずはないよね?
「晩餐会へようこそ。」
スポットライトに三人の王子が照らされると、部屋の中に黄色い声が上がった。
金髪のくるくる巻き毛に王冠を被り、刺繍のされた上着、下はタイツみたいなものをはいている。
絵に描いたような王子様達だ。
ちょっと笑いそうになったけど、よく見たら三人ともすごいイケメンだった!
男には興味無かったはずなのに、なんだか自分でも驚く程、私はめちゃくちゃときめいてしまった。
「まずは乾杯を!」
皆が一斉にグラスを持つ。
「この素晴らしき出会いに乾杯!」
そう言った真ん中の王子と目が合った瞬間、私は完全に恋に落ちてしまった。
(あ、そうだ!)
「お姉ちゃん!お姉ちゃんの好きな人って、どの人?」
私は小さな声で訊ねた。
「真ん中!」
姉が囁く。
えーっ!ライバル??
これはまずいことになった。
そう思いつつも、真ん中の王子から目が離せないでいた。
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