あれこれ短編集2

ルカ(聖夜月ルカ)

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私が冬を嫌いな理由

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***



「さぁ、飲んで。」

私は幻の健司と、近くのカフェに入っていた。
私の前にはロイヤルミルクティ。
彼が注文してくれた。



(どういうこと??
私、おかしくなってしまったの?)



混乱しながら、私はミルクティを口にした。
じんわりとお腹の中から暖かくなって来る。



「やっと会えたね。
待たせてごめん。」

「……どういうことなの?」

「実はね……」



健司の話を聞き進めるうちに、私の鼓動は速くなった。



彼は、あの待ち合わせの時に、会社の近くで事故に遭い、約一年間、記憶喪失になっていたという。



「何か、とても大事な事があったような気はしたんだけど、何も思い出せなくてね。
自分の名前や家族のことすら、思い出せなかったんだ。」

「で、でも、スマホを見たら…」

「スマホは事故で壊れてしまったんだよ。」



まだ私は混乱していた。
そんなドラマみたいなことが、まさか自分の身近で起きるなんて…



「一年くらい経って、体の回復と共に、記憶も少しずつ回復して来てね。
それで、君のこともアプリのことも思い出したんだ。
すぐに連絡しようとしたんだけど、君はすでに退会していて…」

「そんな……」



信じられない想いだった。
健司は、私を嫌いになったわけじゃなかった。
事故にあって、記憶を失ってただけだったなんて…


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