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「東條さんのご両親は、この結婚に反対はされてないの?」

「もちろんですよ。」

「本当に大丈夫なのかしら?
うちは見ての通り、ごく人並みの暮らしをしています。
ベリーヒルズに会社を持たれてるあなたと奈美が釣り合うのかしら?」

「そんな心配は無用ですよ。」

「そうなの?
だったら、私は反対する理由はないわ。
お父さんもきっと、同じ考えだと思う。」

「ありがとうございます。
それじゃあ、これから準備を進めさせていただきますね。」



えーーーーっ!?
お母さん…何言ってるの?
東條さん、すっかりその気になってるじゃない。
どうして、そんなに簡単に承諾するの?
大切なことなんだから、もっと考えてから答えてよ!
私は、なんだかもう不安で仕方なかった。



「そうだ、奈美さん…これから指輪を買いに行かない?」

「え?きょ、今日はそ、その…」

「奈美、良かったじゃない。
そういえば、今日は大安だし、ちょうど良いじゃない。
行って来なさいよ。」

「え…で、でも、きょ、今日は…」

私がなんとか断ろうとしてるのに、なぜだかお母さんはそんなことを言い出すし。
結局、私は東條さんと指輪を買いに行くことになってしまった。

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