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穏やかな日々

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 「陛下、王妃様...長い間、本当にお世話になりました。」

 「次に会うのは、シャルアの婚礼の時になるでしょうな。」

 「そうですね。
じゃあ、シャルア...また。」

 「はい、お気を付けて。」



 長い滞在の後、ルーサーさんとマーカスさんがリゴレットを旅立った。
ヴァリアンに着く頃には、魔法使い達の結果も出ているだろうと、ルーサーさんは言っていた。



 (ついに、決まるんだね...)

なんだかドキドキする。



ここに来て、そろそろ一年近くになる。
 最初は何が何だかわからなくて...
まさか、こんなことになるなんて、思ってもみなかった。


でも、これが私の運命なんだ。
 私はそれを受け入れた。
 抗うつもりなんて、もう微塵もない。



 私はきっとこの先もフェルナンさんを忘れることは出来ないだろう。
でも、その気持ちは心の奥底に封じ込めて、ルーサーさんかマーカスさん…どちらになったとしても、妃として、精一杯務めるつもり。
こんな気持ちになれるなんて、自分でもちょっと不思議なんだけど。
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