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010. 頂上
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「な、なんだって~!!
ほ、本当なのか、その話は…!」
「お、俺は、た、ただ…
そういう、噂を、聞いただけだから…」
ライアンに胸倉を掴まれて揺さぶられながら、戦士のゴードンは答えた。
「そういうことなら、行かないわけにはいかない!」
ライアンに手を離され、ゴードンは倒れそうになるのをぐっと踏ん張る。
「あんたならそう言うと思ったよ。
だが…」
「わかっている。そこに行くには数々の難問があるって言うのだろう?」
「その通りだ。」
「それがなんだというんだ!
かの名工・オーギュストの作った箒のためなら、どんなに苦しい旅でも、何の苦にもなるものか!
さぁ、すぐに仲間たちを集めてくれ。」
「相変わらず、人遣いが荒いな…」
ぶつぶつと文句を言いながら…それでも、ゴードンは素直に外に出て行った。
(あぁ、なんという幸せ…!)
ライアンは、オーギュストの箒のことを思い浮かべながら、とろけそうな笑みを浮かべた。
ライアンは、勇者である。
今まで、この世界の危機を何度も救った、けっこうすごい勇者だ。
それだけではない。
家事の腕前もプロ級だ。
彼のプロフィールの『趣味』の欄には、はっきりと『家事』と書いてある。
勇者としての仕事がない時は、ひたすら掃除や片付けをし、炊事をして過ごすのだ。
それが、彼の勇者としてのモチベーションを支えていると言っても、過言ではない。
オーギュストとは、数百年前に箒作りの名工として名をはせた人物だ。
彼の作った箒は、目に見えない程小さなほこりさえも見逃さないと言われている。
機能面だけではなく、見た目にも彼の箒は美しい。
今や、彼の作った箒は美術館に飾られたものしか残っていないが、その幻の箒の噂をゴードンが聞きつけて来たのだ。
ほ、本当なのか、その話は…!」
「お、俺は、た、ただ…
そういう、噂を、聞いただけだから…」
ライアンに胸倉を掴まれて揺さぶられながら、戦士のゴードンは答えた。
「そういうことなら、行かないわけにはいかない!」
ライアンに手を離され、ゴードンは倒れそうになるのをぐっと踏ん張る。
「あんたならそう言うと思ったよ。
だが…」
「わかっている。そこに行くには数々の難問があるって言うのだろう?」
「その通りだ。」
「それがなんだというんだ!
かの名工・オーギュストの作った箒のためなら、どんなに苦しい旅でも、何の苦にもなるものか!
さぁ、すぐに仲間たちを集めてくれ。」
「相変わらず、人遣いが荒いな…」
ぶつぶつと文句を言いながら…それでも、ゴードンは素直に外に出て行った。
(あぁ、なんという幸せ…!)
ライアンは、オーギュストの箒のことを思い浮かべながら、とろけそうな笑みを浮かべた。
ライアンは、勇者である。
今まで、この世界の危機を何度も救った、けっこうすごい勇者だ。
それだけではない。
家事の腕前もプロ級だ。
彼のプロフィールの『趣味』の欄には、はっきりと『家事』と書いてある。
勇者としての仕事がない時は、ひたすら掃除や片付けをし、炊事をして過ごすのだ。
それが、彼の勇者としてのモチベーションを支えていると言っても、過言ではない。
オーギュストとは、数百年前に箒作りの名工として名をはせた人物だ。
彼の作った箒は、目に見えない程小さなほこりさえも見逃さないと言われている。
機能面だけではなく、見た目にも彼の箒は美しい。
今や、彼の作った箒は美術館に飾られたものしか残っていないが、その幻の箒の噂をゴードンが聞きつけて来たのだ。
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