Gift

ルカ(聖夜月ルカ)

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017. まったく…

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(今夜の月も綺麗だな…)

空には小さな星々を引き連れた丸くて大きな月がぽっかりと浮かんでいる。

…さて、そろそろ時間かな…?

俺はあたりを見渡し誰もいないことを確認すると、木の陰に隠れて着ているものを全部脱いでまとめて畳んだ。
大きな月のせいで、真夜中だというのにあたりはけっこう明るい。

いや、俺は別におかしな奴じゃないぞ!
これには深い理由があるんだって…!

そう、今から10年近く前のあの出来事さえなかったら、なにも俺は夜中に全裸になったりはしなかったはずだ…

*****

 (うわぁ…綺麗なお月様…)

そう、あの時も今日みたいな丸くて大きな月が出ていた。

俺は、両親に連れられて、初めてキャンプというものにやってきていた。

家からはかなり離れた…いや、小さい頃の俺がそう思っただけで、実際はそう遠くでもなかったな。
そんな山の中に両親と遊びに来てたんだ。

住んでた町もそんなに賑やかな所だったわけでもないんだけど、いつもよりずっと豊かな自然の中に来て、俺は見るものすべてに感激と興奮を繰り返していた。

川で水遊びをしたり魚を釣ったり、虫を採ったり…そして家に帰る前の晩、俺は夜中にふと目を覚ました。

俺はとにかく寝つきがよくて、夜中に目を覚ますことなんてめったにない。
それに、いつもならそのまますぐにまた寝ついてしまうんだけど、明日はもうここを離れるんだと思ったら、ついフラフラと起き出してしまったんだ。
もう少し見ておきたいって気持ち…だったのかな?

幸い、両親はぐっすりと眠ってたから、俺は息を潜めて小屋の外に出た。

月明かりのおかげでランプがなくても歩くのに支障は感じなかったけど、それでも昼間の山とはまるで違い、真夜中の山はなにか得体の知れないものが突然出てきそうな不気味な雰囲気だった。

少し進んでは立ち止まったり木陰に隠れたりしながらも、俺はやっぱり小屋に戻ろうとはしなかった。

恐怖心よりは好奇心の方が強かったんだろうな。

しばらくすると俺は草の上に布切れのようなものを見つけた。

小さな赤いものだった。

なぜかその布切れが気になって、俺は真っ直ぐそこに向かいその布切れを手に取った。

それは、小さな帽子だったんだ。
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