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038. 星の乙女
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そう納得したはずだったが、それからのキップはまるで抜け殻のようだった。
畑仕事もまるで身が入らず、休んでしまった。
お告げは父親が休む事を許してくれないから仕方なくやってはいたが、キップは傷心のあまり、出来る事ならもう何もしたくない気分だった。
日曜日にはその症状がもっとも酷くなった。
いつもなら、白薔薇を買いに行く日だが、ネリネにフラれた今、とてもじゃないがそんなことは出来ない。
昼には、ジョナサンが昼食の誘いに来てくれたが、具合が悪いと言って断った。
「大丈夫か?」
「あぁ、たいしたことはないんだ。
今日一日ゆっくりしてたら、きっと良くなるよ。」
「そうか…じゃあ、何かあったらすぐに声をかけろよ。
また夜に様子を見に来るからな。」
「ありがとう、ジョナサン。」
キップは、昼になっても何も食べる気になれず、冷たい水を一杯だけ飲んだ。
白い薔薇のないテーブルが、やけに寂しい…
また寝室に戻り、ベッドに横になった。
そして、そのままキップは眠ってしまっていた…
*
しばらくしてキップは扉を叩く音で目を覚ました。
いつのまにか、あたりは暗くなっているようだ。
きっと、心配したジョナサンが来てくれたのだろう。
キップは、ゆっくりと立ち上がり、玄関の扉を開いた。
「こ、こんにちわ!」
「ネ、ネ、ネリネ!!
どうしてここへ!」
「ここを見つけるのには、けっこう苦労したんですよ。
今日は、どうして来られなかったんですか?」
そういうネリネは、白い薔薇を抱えている。
いつもより多くの白い薔薇だ。
(そうか…俺が毎週いつも買いに行くから、とっておいてくれたのかもしれないな。
それで売れ残って困ったから、もってきたんだな。)
「わざわざもって来てくれたんだね。
今、お代を…」
「あ!そうじゃないんです。
あの…その…これは…これは…私からの気持ちです!」
「えっ?!どういうこと?」
「この花の花言葉をあなたに…」
「花言葉…?」
「キップ、起きてるか…?
あ、あれ?!確か、君は花屋の…」
ちょうどそこへ隣のジョナサン夫婦がやってきた。
畑仕事もまるで身が入らず、休んでしまった。
お告げは父親が休む事を許してくれないから仕方なくやってはいたが、キップは傷心のあまり、出来る事ならもう何もしたくない気分だった。
日曜日にはその症状がもっとも酷くなった。
いつもなら、白薔薇を買いに行く日だが、ネリネにフラれた今、とてもじゃないがそんなことは出来ない。
昼には、ジョナサンが昼食の誘いに来てくれたが、具合が悪いと言って断った。
「大丈夫か?」
「あぁ、たいしたことはないんだ。
今日一日ゆっくりしてたら、きっと良くなるよ。」
「そうか…じゃあ、何かあったらすぐに声をかけろよ。
また夜に様子を見に来るからな。」
「ありがとう、ジョナサン。」
キップは、昼になっても何も食べる気になれず、冷たい水を一杯だけ飲んだ。
白い薔薇のないテーブルが、やけに寂しい…
また寝室に戻り、ベッドに横になった。
そして、そのままキップは眠ってしまっていた…
*
しばらくしてキップは扉を叩く音で目を覚ました。
いつのまにか、あたりは暗くなっているようだ。
きっと、心配したジョナサンが来てくれたのだろう。
キップは、ゆっくりと立ち上がり、玄関の扉を開いた。
「こ、こんにちわ!」
「ネ、ネ、ネリネ!!
どうしてここへ!」
「ここを見つけるのには、けっこう苦労したんですよ。
今日は、どうして来られなかったんですか?」
そういうネリネは、白い薔薇を抱えている。
いつもより多くの白い薔薇だ。
(そうか…俺が毎週いつも買いに行くから、とっておいてくれたのかもしれないな。
それで売れ残って困ったから、もってきたんだな。)
「わざわざもって来てくれたんだね。
今、お代を…」
「あ!そうじゃないんです。
あの…その…これは…これは…私からの気持ちです!」
「えっ?!どういうこと?」
「この花の花言葉をあなたに…」
「花言葉…?」
「キップ、起きてるか…?
あ、あれ?!確か、君は花屋の…」
ちょうどそこへ隣のジョナサン夫婦がやってきた。
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