272 / 697
041. 最後の審判
6
しおりを挟む
*
「退院、おめでとう!」
「あ、ありがとう。」
不思議なことに、その晩もそしてその次の日も…それから一週間後も…俺は死ぬことはなかった。
その間にも俺は少しずつ回復し、三週間程が経った時、俺は退院することになった。
あの事件のことは、すでにクラス中に広まってはいたが、俺は元々ヤンキーでクラスでもちょっと浮いた存在だったからか、特になにかをされるようなことはなかった。
あれ以来、後藤とは急速に仲良くなった。
最近、後藤と同じところでバイトをするようにもなった。
(それにしても、あれは何だったんだろう…?)
俺はあのこと…地獄行きに決まったと言われたことを本当のことだと思ってたけど、あれはただの夢だったのか?
今にして思えばそうとしか思えない。
だけど、あんなおかしな夢を見たことを俺は感謝している。
そうでなければ、俺は、後藤や新田に謝ることは出来なかったのだから。
それに、後藤と今みたいに仲良くなれることもなかっただろう。
ただ、一つだけ不思議なのは、俺が見たあの光景のこと…
新田親子が後藤の家に行ったことは、現実にあったことらしいし、内容も俺が夢で見た通りだったみたいなんだ。
後藤はきっと、推理したことが当たっただけだろうって言ってたけど…本当にそうなんだろうか?
そのことはいまだ気になるが、真相を確かめる術はない。
ただ、あの経験から、俺はもうあんなことは絶対にしないと決めた。
ヤンキーもそろそろ卒業だ。
「後藤、明日、俺を見ても笑うなよ。」
「え?どういうこと?」
「それは明日のお楽しみ!」
明日、このリーゼントを切ってしまおう。
金髪も黒に戻して…
俺はそんな決意をしていた。
「退院、おめでとう!」
「あ、ありがとう。」
不思議なことに、その晩もそしてその次の日も…それから一週間後も…俺は死ぬことはなかった。
その間にも俺は少しずつ回復し、三週間程が経った時、俺は退院することになった。
あの事件のことは、すでにクラス中に広まってはいたが、俺は元々ヤンキーでクラスでもちょっと浮いた存在だったからか、特になにかをされるようなことはなかった。
あれ以来、後藤とは急速に仲良くなった。
最近、後藤と同じところでバイトをするようにもなった。
(それにしても、あれは何だったんだろう…?)
俺はあのこと…地獄行きに決まったと言われたことを本当のことだと思ってたけど、あれはただの夢だったのか?
今にして思えばそうとしか思えない。
だけど、あんなおかしな夢を見たことを俺は感謝している。
そうでなければ、俺は、後藤や新田に謝ることは出来なかったのだから。
それに、後藤と今みたいに仲良くなれることもなかっただろう。
ただ、一つだけ不思議なのは、俺が見たあの光景のこと…
新田親子が後藤の家に行ったことは、現実にあったことらしいし、内容も俺が夢で見た通りだったみたいなんだ。
後藤はきっと、推理したことが当たっただけだろうって言ってたけど…本当にそうなんだろうか?
そのことはいまだ気になるが、真相を確かめる術はない。
ただ、あの経験から、俺はもうあんなことは絶対にしないと決めた。
ヤンキーもそろそろ卒業だ。
「後藤、明日、俺を見ても笑うなよ。」
「え?どういうこと?」
「それは明日のお楽しみ!」
明日、このリーゼントを切ってしまおう。
金髪も黒に戻して…
俺はそんな決意をしていた。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる