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046. 血の盟約
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「お話はわかりました。
悪魔であるおまえがここへ来たということは相当な覚悟があるということですね。」
アルヴィンは黙って頷いた。
「今日から、今までの過去はすべて…悪魔であることさえもすっかり忘れることが出来ますか?」
「悪魔であることさえも…ですか?」
「そうです。
そうでなければ、おまえをルシファーから守ることは出来ません。」
アルヴィンは俯きじっと一点を見つめていたが、しばらくしてやっとその口を開いた。
「わかりました。
イアン牧師、どうかよろしくお願いします!」
アルヴィンはイアンの足元に跪き、頭を垂れた。
「では…こちらへ」
イアンは祭壇の前に行き、中から扉を閉め鍵をかけた。
*
数時間の後、やっと扉が開かれた。
「さぁ…アル…いえ、アリア…
行きましょう。」
イアン牧師と一緒に出て来たのは、まだどこか幼さの残る美しい少女だった。
その胸には、銀のロザリオがかけられている。
イアンが、考えた末にアルヴィンに用いたものは幻の術だった。
姿を変えて見せるだけではなく、その声、肌の質感までをも変えてしまう究極の術。
その術は、ロザリオがはずされるまで決して解けることはない。
同時に、ロザリオはアルヴィンの悪魔としての能力や妖気もしっかりと封じこめている。
「あなたは、今日からアリアとして教会で仕えなさい。」
「はい、わかりました。」
その声は、若い女性そのもの。
それが男性の声だと思う者などいないだろう。
アルヴィンは、心の中で考えていた。
ルシファーが自分のことを諦め、他の器を手に入れたら、またどうにかして悪魔に戻ろうと…
しかし、長い間の教会での暮らしが彼の心の有り様を少しずつ変えていった。
悪魔に戻りたいという意思はすでに消え失せ、いつの間にか自分自身が元々人間の女性だったと錯覚をすることさえある。
あれほど望んでやっと手に入れた高位悪魔並みの能力と地位をアリアは捨てた。
アリアという人間の女として、一生を神に捧げ生きていくことをアリアは誓った。
悪魔であるおまえがここへ来たということは相当な覚悟があるということですね。」
アルヴィンは黙って頷いた。
「今日から、今までの過去はすべて…悪魔であることさえもすっかり忘れることが出来ますか?」
「悪魔であることさえも…ですか?」
「そうです。
そうでなければ、おまえをルシファーから守ることは出来ません。」
アルヴィンは俯きじっと一点を見つめていたが、しばらくしてやっとその口を開いた。
「わかりました。
イアン牧師、どうかよろしくお願いします!」
アルヴィンはイアンの足元に跪き、頭を垂れた。
「では…こちらへ」
イアンは祭壇の前に行き、中から扉を閉め鍵をかけた。
*
数時間の後、やっと扉が開かれた。
「さぁ…アル…いえ、アリア…
行きましょう。」
イアン牧師と一緒に出て来たのは、まだどこか幼さの残る美しい少女だった。
その胸には、銀のロザリオがかけられている。
イアンが、考えた末にアルヴィンに用いたものは幻の術だった。
姿を変えて見せるだけではなく、その声、肌の質感までをも変えてしまう究極の術。
その術は、ロザリオがはずされるまで決して解けることはない。
同時に、ロザリオはアルヴィンの悪魔としての能力や妖気もしっかりと封じこめている。
「あなたは、今日からアリアとして教会で仕えなさい。」
「はい、わかりました。」
その声は、若い女性そのもの。
それが男性の声だと思う者などいないだろう。
アルヴィンは、心の中で考えていた。
ルシファーが自分のことを諦め、他の器を手に入れたら、またどうにかして悪魔に戻ろうと…
しかし、長い間の教会での暮らしが彼の心の有り様を少しずつ変えていった。
悪魔に戻りたいという意思はすでに消え失せ、いつの間にか自分自身が元々人間の女性だったと錯覚をすることさえある。
あれほど望んでやっと手に入れた高位悪魔並みの能力と地位をアリアは捨てた。
アリアという人間の女として、一生を神に捧げ生きていくことをアリアは誓った。
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