Gift

ルカ(聖夜月ルカ)

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086. 途方に暮れる

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「真澄さん、物産展では何も買わなかったみたいだけど良かったの?
何か目当てのものがあったんじゃなかったの?」

「いや…ただ、ぶらっと来てみただけだから…良いんだ。」

「家の用事は良いの?」

「めし食ったら帰るよ。」

「ええーーっ!真澄さんが帰ったら寂しいのねん。」

「無理言わないでくれ。
どうせ明日また会えるじゃないか。」

食事の後も、なんだかんだと理由を付けて真澄さんを引き止めたが、4時になり真澄さんはとうとう本気で帰ると言い出した。
これ以上引き止めたら、ブチ切れそうな勢いだったため、三人も渋々諦めた。



「じゃあ、家まで送って行くのねん!」

「良いよ、すぐなんだから。」

「そんなこと言っちゃいやなのねん!」

真澄さんはスーパーに立ち寄りたいのに三人の手前そう出来ないせいか、いつもよりずっと歩く速度は遅かった。
ゆっくりとゆっくりと…まるで亀のようなスピードでスーパーの前を通り過ぎる。
スーパーを通り過ぎたあたりで、真澄さんの足がぴたりと停まった。



「真澄さん、どうしたのねん?」

「ついでだから、ちょっと買い物してくる。」

「明日はケータリングするんじゃなかったのん?」

「明日のためじゃない。
あさってにはおやじ達も帰って来る。
明日は買い物する時間もないだろうから、今のうちに買っとくんだ。」

「じゃあ、俺達も行こう!」

真澄さんは付き合わないで良いと言ったが、三人は無理やりスーパーについていく。
真澄さんは、最初こそ遠慮がちに選んでいたが、そのうち、大量に買いこんだ方がケーキの材料を買っていることを気付かれないと思いついたらしく、そこらのものを手当たり次第にカートに放りこんでいく。
その中には、真澄さん好みの恐ろしい食材も当然数多く含まれていた。



(……やっぱり……)

この食材をなんとかしないことには、明日、恐ろしいものが出来あがってしまう…
世夜はこれらをどうするかの策を練っていた。







「ついでだから、ちょっと早いけど晩飯でも食べて行くか?」

買い物をして落ちついたのか、真澄さんの口から思いがけない言葉が飛び出した。
三人は当然のごとく、同意した。
再び、先ほどのファミレスに繰り出した四人は、またしてもくだらない話で真澄さんをさんざん引きとめる。



「もう10時過ぎてるじゃないか。
いいかげん帰ろう…」

さすがにファミレスに5時間いたことにも気がひけ、三人は重い腰を上げた。



「メリー、ちょっと…」

真澄さんが支払いを済ませる隙に、世夜がメリーにそっと耳打ちをする。



「わかったのねん!」
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