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side 瑠威

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「俺は、小西の意見に賛成だ。
そりゃあ俺だって今のままでいきたいけど、プロとなればやっぱり売れなきゃまずいだろ。
 今のバンドでは確かにごく一部のマニアックなファンにしかウケない。
だから、やや一般受けするように見た目や曲をほんの少しマイルドにして…そのくらい良いんじゃないか?
 多少我慢して、それから少しずつ本領発揮していけば…」

みんな冷静だから喧嘩とまではいかないものの、相変わらず、みんなの意見は変わらない。



 「瑠威…おまえはどうなんだ?」

 「俺は……」

 「今のところ、意見はずっと真っ二つに分かれている。
レコード会社の人たちも契約の事、早く決めたいみたいだし、ここらではっきり決めないか?」

 「はっきりって…?」

 「……瑠威の意見に従う。」

 「えっ!?」

 「なぁ、みんなはどうだ?」

オルガの問いかけに、他のメンバーも頷いた。



 「よし、決まりだ。
 瑠威に決定権を与える。」

 「……ずいぶん、強引なんだな。」

 「仕方ないだろ。はっきりしないのはおまえだけなんだから。
 俺達の意見はもうしっかり決まってるんだ。
おまえがどんな意見を出そうと、俺達はそれに従う…
それで良いんだよな?」

 「あぁ。」

 「OK!」

 再びのオルガの問いに、皆が頷いた。
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