お題小説2

ルカ(聖夜月ルカ)

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072 : 忘れ物

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「え、ええっ!と、父さんを見に!?」

カトリーヌは酷く驚き、戸惑っていた。



「体のことなら心配はいらないぜ。
俺があんたをおぶっていくから。」

「いえ、体はもうだいぶ回復したから大丈夫なんですが…
でも、大丈夫でしょうか?
父さんを困らせることにならないでしょうか?」

「何も会うわけじゃない。
遠くから見るだけなんだから、気にすることはないさ。」

カトリーヌは、落ち着きのない様子で部屋の中を右往左往していた。
そんなに悩むということは、一目でもドミニクを見てみたいということだ。



「本当に、迷惑にはならないでしょうか?」

「もちろんです。ただ離れた場所から見るだけなんですから。」

カトリーヌは、長椅子に腰を掛けた。



「私…行きます!
ぜひ、連れて行って下さい!」

「そうか、わかった。
マーフィにも着いてきてもらうか?」

「いえ、私一人で行きます。」

カトリーヌがどのように考えているのかわからなかったが、それはとてもきっぱりとした口調だった。
マーフィとしたら、着いて行きたいところだろうが、カトリーヌは、一人で行くことを選んだ。
残念ながら、マーフィは待つことになるだろう。



私達は、早速、次の日に旅立った。
マーフィは、浮かない顔で手を振る。
それに反して、カトリーヌの顔はとても晴れやかだ。



「疲れたらすぐに言うんだぞ。」

「はい。ありがとうございます。」



カトリーヌは病み上がりだというのに、足取りも軽やかだ。
だが、いつもよりは多少ゆっくりと歩くことにした。
カトリーヌの体調も心配だし、それに、ここまで来たら、もう急ぐ必要はないのだから。
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