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072 : 忘れ物
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「え、ええっ!と、父さんを見に!?」
カトリーヌは酷く驚き、戸惑っていた。
「体のことなら心配はいらないぜ。
俺があんたをおぶっていくから。」
「いえ、体はもうだいぶ回復したから大丈夫なんですが…
でも、大丈夫でしょうか?
父さんを困らせることにならないでしょうか?」
「何も会うわけじゃない。
遠くから見るだけなんだから、気にすることはないさ。」
カトリーヌは、落ち着きのない様子で部屋の中を右往左往していた。
そんなに悩むということは、一目でもドミニクを見てみたいということだ。
「本当に、迷惑にはならないでしょうか?」
「もちろんです。ただ離れた場所から見るだけなんですから。」
カトリーヌは、長椅子に腰を掛けた。
「私…行きます!
ぜひ、連れて行って下さい!」
「そうか、わかった。
マーフィにも着いてきてもらうか?」
「いえ、私一人で行きます。」
カトリーヌがどのように考えているのかわからなかったが、それはとてもきっぱりとした口調だった。
マーフィとしたら、着いて行きたいところだろうが、カトリーヌは、一人で行くことを選んだ。
残念ながら、マーフィは待つことになるだろう。
私達は、早速、次の日に旅立った。
マーフィは、浮かない顔で手を振る。
それに反して、カトリーヌの顔はとても晴れやかだ。
「疲れたらすぐに言うんだぞ。」
「はい。ありがとうございます。」
カトリーヌは病み上がりだというのに、足取りも軽やかだ。
だが、いつもよりは多少ゆっくりと歩くことにした。
カトリーヌの体調も心配だし、それに、ここまで来たら、もう急ぐ必要はないのだから。
「え、ええっ!と、父さんを見に!?」
カトリーヌは酷く驚き、戸惑っていた。
「体のことなら心配はいらないぜ。
俺があんたをおぶっていくから。」
「いえ、体はもうだいぶ回復したから大丈夫なんですが…
でも、大丈夫でしょうか?
父さんを困らせることにならないでしょうか?」
「何も会うわけじゃない。
遠くから見るだけなんだから、気にすることはないさ。」
カトリーヌは、落ち着きのない様子で部屋の中を右往左往していた。
そんなに悩むということは、一目でもドミニクを見てみたいということだ。
「本当に、迷惑にはならないでしょうか?」
「もちろんです。ただ離れた場所から見るだけなんですから。」
カトリーヌは、長椅子に腰を掛けた。
「私…行きます!
ぜひ、連れて行って下さい!」
「そうか、わかった。
マーフィにも着いてきてもらうか?」
「いえ、私一人で行きます。」
カトリーヌがどのように考えているのかわからなかったが、それはとてもきっぱりとした口調だった。
マーフィとしたら、着いて行きたいところだろうが、カトリーヌは、一人で行くことを選んだ。
残念ながら、マーフィは待つことになるだろう。
私達は、早速、次の日に旅立った。
マーフィは、浮かない顔で手を振る。
それに反して、カトリーヌの顔はとても晴れやかだ。
「疲れたらすぐに言うんだぞ。」
「はい。ありがとうございます。」
カトリーヌは病み上がりだというのに、足取りも軽やかだ。
だが、いつもよりは多少ゆっくりと歩くことにした。
カトリーヌの体調も心配だし、それに、ここまで来たら、もう急ぐ必要はないのだから。
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