178 / 198
薔薇色の時間(とき)
31
しおりを挟む
「まぁ!ヴェール様!
それに皆さんも…!」
まさかヴェール達がこんなに早く戻るとは考えていなかったディサは喜びを隠せないようだった。
「ディサさん…あの…その…この度は…」
「そうそう!
ヴェールは大変なことをしでかしちゃったんだから、よ~く謝らなくっちゃね!!」
サリーの言葉にヴェールの顔から汗がどっと吹き出す。
「あらあら、ヴェール様、何のことですか?
さぁ、とにかく、皆さんこちらにお座りになって下さい。」
ディサは、三人に温かいお茶を煎れてくれた。
「そういえば、ディサの家に来るのは初めてだね!
ジネットはどこにいるの?」
「あの子ならここにはいませんわ。」
「えっ?では、どこに…?」
ディサは、森の民の風習を皆に説明して聞かせた。
「え~~~っ!
そりゃあ大変だね。
一人ぼっちで暮らして、全部自分でやらないといけないなんて…森の民は厳しいんだねぇ…」
「そうですね…
でも、だからこそ母と子の絆は強いものになり、そして産まれる前から母親としての自覚を持つようになるんです。
母親は強くなければいけないというのが、森の民の教えの一つでもありますから。」
「あたしは森の民じゃなくて良かったよ。」
「それに、三ヶ月もの間離れているわけですから、夫婦もお互いのことが気にかかり、より深く愛し合うようになるという考えからだそうですよ。」
「そうなんだ…
じゃ、これからのヴェールとジネットは今まで以上にお熱いものになるんだね。
うわぁ~…」
ヴェールはまたしても赤くなってうつむく。
「もうすぐパパになろうって人が、なんでこう照れるんだろうね!
あ、そういえば、結婚式はいつやるの?
子供のことは、森の民はもう知ってるの?」
「ええ、絆の家に行く以上、隠しだては無理ですから…
公に発表したわけではないのですが、もう、皆、知ってますわ。
結婚式は、カタリナが落ち着いたらすぐにでも…」
「そういえば、今までに結婚式の前に子供が出来た森の長はいるの?」
「いえ……」
「じゃ、普通の森の民では?」
「………それも、いません……」
ディサの言葉に、ヴェールの顔はますます赤みを増していく。
「ヴェール、すごいじゃん!
あんたが初めてなんだって!」
「サリーさんっっ!!」
部屋に、皆の明るい笑い声が響く。
「あぁ…赤ちゃんが産まれてくるのが待ち遠しいね…!」
赤ん坊の誕生によって、この家にはさらに幸せな笑い声が増えていく事だろう…
皆、その日を心待ちにしていた。
それに皆さんも…!」
まさかヴェール達がこんなに早く戻るとは考えていなかったディサは喜びを隠せないようだった。
「ディサさん…あの…その…この度は…」
「そうそう!
ヴェールは大変なことをしでかしちゃったんだから、よ~く謝らなくっちゃね!!」
サリーの言葉にヴェールの顔から汗がどっと吹き出す。
「あらあら、ヴェール様、何のことですか?
さぁ、とにかく、皆さんこちらにお座りになって下さい。」
ディサは、三人に温かいお茶を煎れてくれた。
「そういえば、ディサの家に来るのは初めてだね!
ジネットはどこにいるの?」
「あの子ならここにはいませんわ。」
「えっ?では、どこに…?」
ディサは、森の民の風習を皆に説明して聞かせた。
「え~~~っ!
そりゃあ大変だね。
一人ぼっちで暮らして、全部自分でやらないといけないなんて…森の民は厳しいんだねぇ…」
「そうですね…
でも、だからこそ母と子の絆は強いものになり、そして産まれる前から母親としての自覚を持つようになるんです。
母親は強くなければいけないというのが、森の民の教えの一つでもありますから。」
「あたしは森の民じゃなくて良かったよ。」
「それに、三ヶ月もの間離れているわけですから、夫婦もお互いのことが気にかかり、より深く愛し合うようになるという考えからだそうですよ。」
「そうなんだ…
じゃ、これからのヴェールとジネットは今まで以上にお熱いものになるんだね。
うわぁ~…」
ヴェールはまたしても赤くなってうつむく。
「もうすぐパパになろうって人が、なんでこう照れるんだろうね!
あ、そういえば、結婚式はいつやるの?
子供のことは、森の民はもう知ってるの?」
「ええ、絆の家に行く以上、隠しだては無理ですから…
公に発表したわけではないのですが、もう、皆、知ってますわ。
結婚式は、カタリナが落ち着いたらすぐにでも…」
「そういえば、今までに結婚式の前に子供が出来た森の長はいるの?」
「いえ……」
「じゃ、普通の森の民では?」
「………それも、いません……」
ディサの言葉に、ヴェールの顔はますます赤みを増していく。
「ヴェール、すごいじゃん!
あんたが初めてなんだって!」
「サリーさんっっ!!」
部屋に、皆の明るい笑い声が響く。
「あぁ…赤ちゃんが産まれてくるのが待ち遠しいね…!」
赤ん坊の誕生によって、この家にはさらに幸せな笑い声が増えていく事だろう…
皆、その日を心待ちにしていた。
0
あなたにおすすめの小説
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる