タイトル未定

ルカ(聖夜月ルカ)

文字の大きさ
上 下
23 / 25
new life

23

しおりを挟む
「あら、意外だわ。
あかねさんはともかく、沙也加さんまでがそんなものがお好きだなんて。」

 玲佳さんは、私達を小馬鹿にしたような視線と口調でそう言った。



 「占いにはロマンがありますもの。」

 「そうですよね。それに、僕がこの仕事をしようかどうしようかと迷ってた時に、背中を押してくれたのも占いなんですよ。」

 「えっ!そんなことまで占いで?
 先生、決断力無さ過ぎません?」

 「そんなこと、ありません!」

いきなり大きな声を出してしまい、自分自身で驚いた。
 皆の視線が痛くて、思わず私は俯いた。



 「ゆ、有名な芸能人や、政治家の中にも、重要な決断をする時には占い師を頼るとか、き、聞いたことがあります。」

 俯いたまま、小さな声で呟いた。
 気弱な私が恥ずかしい。



 「その通りですわ。ですから、先生…お気になさることなんてありませんわ。」

 沙也加さんの微笑みはまるで天使みたい。



 「どうもありがとうございます。
でも、占いを信じていようが信じまいが、そんなことは関係ありません。
これからも皆さんと楽しくお料理を作って行きましょう!」

 二人目の天使だ。
 先生のイケメンオーラ全開のスマイルが眩しいよ。

 
しおりを挟む

処理中です...