63 / 217
side 和彦
16
しおりを挟む
「野々村さん…カスタリュギュウス流星群ってご存知ですか?」
俺は、野々村さんにすべてを話すことを決めた。
きっと、信じてもらえないだろうが、美幸のことを知るためには野々村さんの力を借りるしかない。
それだけではなく、もしかしたら、野々村さんの力をうまく使えばこちらから連絡を取る事も…或いは美幸をこちらに呼び戻すことだって出来るかもしれないのだから。
「し、知ってます!
何年前だったかしら?
確か……五年か、六年前にあったあれですよね!
私、あの日は風邪ひいてて早くに眠ってしまって見ることが出来なかったんですけど…
……でも、青木さん…カリスタリュギュウス流星群がなにか?」
「野々村さん、カスタリュギュウス流星群がどういうものか、ご存知ですか?」
「詳しいことは知りませんが、とにかく特別なパワーを持った星で、日本で大きな三つの奇跡が…あ……も、もしかして…妹さんのことにカスタリュギュウスが何か関わっているんですか?」
俺はその言葉に深く頷いた。
「美幸は…三つの奇跡のうちの一つを受けたんです。
野々村さん、今からお話することは信じられない話だと思います。
俺の頭がおかしいと思われるかもしれません。
……ですが、本当のことなんです。
信じてもらえなくても構いません。
信じろという方が無理な話なんですから。
ですが……どうか、俺の話を聞いても、俺の依頼したことをやめないでほしいんです。
今、俺にはどうしてもあなたの力が必要なんです。
どうか、お願いします!」
「えっ!……そ…それはもちろん…
私…どんなお話をお聞きしても…今のお仕事を途中で放り出すなんてことはありません。
それは、お約束します。」
野々村さんは驚いたような顔をしていたが、そう約束してくれたことで、俺は安心して話す気持ちになれた。
「ありがとう、野々村さん。
……実は…さっき、あなたがおっしゃった通り…この物語はおそらく真実だと思います。」
「……どういうことですか?」
「……カスタリュギュウス流星群を見た美幸に…信じられないような奇跡が起こったんです。
それは……美幸の書いた小説の主人公・シュウが現実に現れた…」
「え……あの……」
「あいつは、よりにもよってカスタリュギュウスに馬鹿な願いをかけたんです。
シュウに会いたいと…
それが、実現化され…シュウは実体を伴なって現実の世界に現れた…」
「え………」
野々村さんは、そう言ったっきり黙りこみ、俺の顔をじっとみつめた。
俺は、野々村さんにすべてを話すことを決めた。
きっと、信じてもらえないだろうが、美幸のことを知るためには野々村さんの力を借りるしかない。
それだけではなく、もしかしたら、野々村さんの力をうまく使えばこちらから連絡を取る事も…或いは美幸をこちらに呼び戻すことだって出来るかもしれないのだから。
「し、知ってます!
何年前だったかしら?
確か……五年か、六年前にあったあれですよね!
私、あの日は風邪ひいてて早くに眠ってしまって見ることが出来なかったんですけど…
……でも、青木さん…カリスタリュギュウス流星群がなにか?」
「野々村さん、カスタリュギュウス流星群がどういうものか、ご存知ですか?」
「詳しいことは知りませんが、とにかく特別なパワーを持った星で、日本で大きな三つの奇跡が…あ……も、もしかして…妹さんのことにカスタリュギュウスが何か関わっているんですか?」
俺はその言葉に深く頷いた。
「美幸は…三つの奇跡のうちの一つを受けたんです。
野々村さん、今からお話することは信じられない話だと思います。
俺の頭がおかしいと思われるかもしれません。
……ですが、本当のことなんです。
信じてもらえなくても構いません。
信じろという方が無理な話なんですから。
ですが……どうか、俺の話を聞いても、俺の依頼したことをやめないでほしいんです。
今、俺にはどうしてもあなたの力が必要なんです。
どうか、お願いします!」
「えっ!……そ…それはもちろん…
私…どんなお話をお聞きしても…今のお仕事を途中で放り出すなんてことはありません。
それは、お約束します。」
野々村さんは驚いたような顔をしていたが、そう約束してくれたことで、俺は安心して話す気持ちになれた。
「ありがとう、野々村さん。
……実は…さっき、あなたがおっしゃった通り…この物語はおそらく真実だと思います。」
「……どういうことですか?」
「……カスタリュギュウス流星群を見た美幸に…信じられないような奇跡が起こったんです。
それは……美幸の書いた小説の主人公・シュウが現実に現れた…」
「え……あの……」
「あいつは、よりにもよってカスタリュギュウスに馬鹿な願いをかけたんです。
シュウに会いたいと…
それが、実現化され…シュウは実体を伴なって現実の世界に現れた…」
「え………」
野々村さんは、そう言ったっきり黙りこみ、俺の顔をじっとみつめた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
不倫妻への鎮魂歌 ―サレ夫が選んだ、最も残酷で静かな復讐―
MisakiNonagase
大衆娯楽
「サレ夫、再生。不倫妻、転落。──その代償は、あまりに重い。」
「嘘で塗り固めた20年より、真実で歩む明日がいい。」
失って初めて気づく、守られていた日々の輝き。
46歳の美香にとって、誠実な夫と二人の息子に囲まれた生活は、退屈で窮屈な「檻」だった。若い男からの甘い誘惑に、彼女は20年の歳月を投げ打って飛び込んだ。 しかし、彼女が捨てたのは「檻」ではなく「聖域」だったのだ。 不倫、発覚、離婚、そして孤独。 かつての「美しい奥様」が、厚化粧で場末のスナックのカウンターに立つまでの足取りと、傷つきながらも真実の幸福を掴み取っていく夫・徹の再生を描く。 家族とは何か、誠実さとは何か。一通の離婚届が、二人の人生を光と影に分かつ。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる