1ページ劇場②

ルカ(聖夜月ルカ)

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テロの代償

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「血糖値が高いですね。」

 「え…それって……」

 「糖尿病です。」

 「えーーーっ!」



 *



 (腹減ったな…あ…)



ある日の残業の帰り道、俺は会社の近くで屋台が何軒か連なるのをみつけた。
 時間は深夜0:30…こんな時間までやってる屋台がこんな所にあったなんて、今まで全然知らなかった。
 俺の鼻をくすぐったのはラーメンのにおい。
 俺は、迷うことなくラーメンの屋台に向かった。



ビニールシートで覆われた店内は、意外と客が混んでいた。
 深夜だったが、腹が減ってたこともあり、俺は豚骨ラーメンを注文した。



 「へい、お待ち!」

 「わぁ…!」

どんぶりからはみ出したでっかいチャーシューに俺は思わず声を上げていた。
 早速食べようと思った時…ふと思い立って、俺はスマホでそのラーメンの画像を撮った。
まるで若い女の子のようなことをしてる自分に、ちょっと照れくささを感じながらも、そのチャーシューはやはり残しておきたかったのだ。



 (うまい!)

ラーメンは思った通り…いや予想以上にうまかった。
あまりにうまかったので、俺は思わずツイッターに画像と共に投稿してしまった。



 『●●町のとんこつラーメン、すっごくうまかった!』



 店を出て、家に戻っていると、スマホの着信音が何度も鳴った。
いつもそんなに鳴らないのに…と思いつつも、歩きスマホは危ないから家まで帰り…



「あっ!」

 家に帰って見てみると、それはツイッターの投稿への反応だった。
いいねだったり、リツイートだったり、「こんな時間に酷過ぎる!」とのコメントだったり。
 今までほとんど反応のなかった俺の呟きに、ラーメンの画像を投稿するだけでこんなに反応があるなんて…なんだか妙に嬉しくなった。



 次の日も残業だった。
 俺は、その日は居酒屋風の屋台に入り、その店のうりであるからあげ定食を注文した。



 (うまい!)


ふっくらしててジューシーで、いくらでも食べられる。
 俺はまた画像を撮って、ツイッターに投稿した。
またすぐに反応が入った。
それが楽しくて、俺は目新しい店を探しては、画像を投稿するようになった。
 誰かが「つよぽんの飯テロきつい!」と言ったことから、ハンネの「つよぽん」の後に「@飯テロリスト」とつけるようになった。



そんな毎日が一年近く経ったある日、会社で健康診断があった。
 太ってるのは自分でもわかってた。
スーツが入らなくなったから。
でも、まさか、糖尿病になっていたなんて…


俺は飯テロをやめることにした。
ハンネも「つよぽん@食事制限中」に変え、呟いても反応のない日々に戻った。
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