天使の探しもの

ルカ(聖夜月ルカ)

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第7章…side ノワール

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「船…ですか…」

そう呟きながら、パメラの顔が暗く曇った。



「パメラさん、どうかされましたか?」

「この島で大きな船を持ってらっしゃるのはエディさんだけなんです。」

「では、そのエディさんにお願い出来ないでしょうか?」

「船を動かすには燃料もいりますし、お願いするにはたいそうなお金を払わねばなりません。
残念ながら、うちにはそんなお金は…」

「金なら…」

言いかけて私は気が付いた。



「私の着ていた服はどうなりましたか?」

「なんとか出来ればと思ったんですが…相当痛んでいて…」



小屋で私の目の前に差し出されたものはまるでぼろ布のようになった私の服だった。

胸ポケットの中にオニキスとハンカチだけが残っていた。
外ポケットに入れていた金や懐中時計は流されてしまったようだ。

身に付けていたネックレスも流されており、金になりそうなものはほとんど何も残ってはいなかった…



「……では、大陸からこの島に来る船はありませんか?」

年に何度か、荷物を運んだり物を売りに来る船があるという。



「このあたりには渦があり、慣れていないと危険なんです。
それに、この島には住んでいる者もわずかですし、わざわざ来てもとても商売にはならないんですよ。
ですから、ここに船が来るのはまれなことなんです。」



パメラもパメラの亡くなった両親もこの島から出たことはないと言う。

なんてことだ…!
大陸はすぐ近くだというのに、そこまで行く手段がないとは…

ここにはまず金を工面する手段がない。
金持ちの女もいなければ、働く場所さえないのだから。

私は為す術を見い出すことが出来ないままに、無為に日々を過ごしていた。
月日の経過と共に身体の方は良くなっていったが、気力は萎えていくばかりだった…

そんな私とは逆に、パメラは、朝早くから夜遅くまで休むことなく働いている。
畑を耕し、遠くの川まで洗濯に行ったり水を汲みに行ったり…

それほどまでに身体を酷使しても食べていくのがやっとという状況なのだ。

こんなに貧しく苦しい生活をしている者がいることさえ、私はこれまで知らなかった。
私が今まで関わってきた者達は、皆、恵まれた人間達だったのだということを私はようやく理解した。 

 
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