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第9章…side ノワール
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私は魚釣りにもだいぶ慣れ、ほんの僅かずつではあったが収入も増えてきていた。
少しずつでも金を貯めて、いつか大陸へ向かう船に乗せてもらおう。
この島を出て、パメラに広い世界を見せてやりたい。
こんなことを言ったらブルーは失望するだろうが、私は何としても彼を説得するつもりだ。
私はもう彼女と離れることは出来ないのだから…
自分でも呆れる程に、私は彼女を愛していた。
日を重ねるごとに彼女への愛しさが大きくなっていく…
*
「ノワール、だめよ…」
「いいじゃないか、少し位休んでも…」
私は畑仕事をするパメラを抱き締め、唇を重ねた。
「もうっ!ノワールったら…!」
彼女は口ではそう言いながらも、微笑み、私の接吻に応えてくれた。
彼女のそんな笑顔を見ているだけで、私の心は温かくなり、世界中で自分が一番幸せ者のように感じていた。
「……やはり、そういうことだったか…」
背中から不意に聞こえた低い声に、私は血の凍るような想いを感じた。
振り返った先には、やはりあの男が立っていた…
「ジェローム!どうして、ここへ…」
「まさか、ここまで追いかけて来るとは思っていなかっただろうな…
確かに、ここに来るまでには相当な苦労をしたぞ…
だが、ついにみつけた…!!」
ジェロームの瞳の中にめらめらと燃える憎しみの炎を見た気がした。
「ジェローム…落ち着いてくれ…
これにはいろいろな事情があってな……」
「ノワール…なんという格好をしているのだ…
それに、その薄汚い女はなんだ…!
おまえともあろう者が、そんな女と口付けを交すとは…汚らわしい!!」
ジェロームは今にも彼女を殺してしまいそうな剣幕だった。
「パメラ…私は彼と少し話がある…しばらくの間、向こうへ行っていてくれないか…」
「なぜだ、ノワール?
その汚い女に私のことを紹介してはくれぬのか?
『私の愛しい男だ』と言ってはくれぬのか?」
ジェロームは私に近付き、ねっとりとした唇を重ねてきた。
私の肌をまさぐろうとする彼の長い指に、私は今まで感じたことのない嫌悪感を感じた。
「やめてくれ、ジェローム!」
私は反射的に彼の身体を突き放していた。
少しずつでも金を貯めて、いつか大陸へ向かう船に乗せてもらおう。
この島を出て、パメラに広い世界を見せてやりたい。
こんなことを言ったらブルーは失望するだろうが、私は何としても彼を説得するつもりだ。
私はもう彼女と離れることは出来ないのだから…
自分でも呆れる程に、私は彼女を愛していた。
日を重ねるごとに彼女への愛しさが大きくなっていく…
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「ノワール、だめよ…」
「いいじゃないか、少し位休んでも…」
私は畑仕事をするパメラを抱き締め、唇を重ねた。
「もうっ!ノワールったら…!」
彼女は口ではそう言いながらも、微笑み、私の接吻に応えてくれた。
彼女のそんな笑顔を見ているだけで、私の心は温かくなり、世界中で自分が一番幸せ者のように感じていた。
「……やはり、そういうことだったか…」
背中から不意に聞こえた低い声に、私は血の凍るような想いを感じた。
振り返った先には、やはりあの男が立っていた…
「ジェローム!どうして、ここへ…」
「まさか、ここまで追いかけて来るとは思っていなかっただろうな…
確かに、ここに来るまでには相当な苦労をしたぞ…
だが、ついにみつけた…!!」
ジェロームの瞳の中にめらめらと燃える憎しみの炎を見た気がした。
「ジェローム…落ち着いてくれ…
これにはいろいろな事情があってな……」
「ノワール…なんという格好をしているのだ…
それに、その薄汚い女はなんだ…!
おまえともあろう者が、そんな女と口付けを交すとは…汚らわしい!!」
ジェロームは今にも彼女を殺してしまいそうな剣幕だった。
「パメラ…私は彼と少し話がある…しばらくの間、向こうへ行っていてくれないか…」
「なぜだ、ノワール?
その汚い女に私のことを紹介してはくれぬのか?
『私の愛しい男だ』と言ってはくれぬのか?」
ジェロームは私に近付き、ねっとりとした唇を重ねてきた。
私の肌をまさぐろうとする彼の長い指に、私は今まで感じたことのない嫌悪感を感じた。
「やめてくれ、ジェローム!」
私は反射的に彼の身体を突き放していた。
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