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9、十字石(中心的な存在)スタウロライト

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「辛いだろうけど、あなたはあなたの使命を貫きなさい!
 諦めてはだめよ!」

 「でも、私……一体、どうすれば…」

 「ヴェールさん達を探すのです。」

 「えっ?!ヴェールさんを……?」

 「……ジネット…
あなた…ヴェールさんのことが好きなのでしょう…?」

 「……わ、私はそんな…」

ジネットは、深く俯いたまま小さな声でそう答えた。


 「隠さなくてもいいのよ…あなたの気持ちには気付いていたわ。」

ジネットは黙ったまま、何も答えない。



 「あなたには使命があるから……
そして森の民だから…
だから、その想いを伝えられなかったのね……」

ジネットは、変わらず俯いたままで、ほんの小さく頷いた。



 「あせらなくても良いと思うの。
そりゃあ、突然そんなことを言ったら、彼も驚くかもしれないわ…
でも、あなたという人をよく知ってもらってからなら…
きっと彼はあたなのすべてを受け入れてくれると思うのよ。」

 「……そ、そんなこと…無理ですわ…」

 「やってもみないうちかは無理だなんて言わないの!
あなたには使命がある…
まずはそれを解決するためにも、彼らの旅に同行するのよ。
 彼らにも何か事情があるようじゃない。
いろんな町を旅してなにかを探しているようだから、そのうちにあなたの探してる方の情報もみつかるかもしれないわ。
 手がかりがまるでないんだから、彼らと同行しても一人で探しても同じことでしょう?
それなら同行させてもらった方が心強いじゃないの!
 私もそうしてもらった方が安心できるわ。
 事情を知ってしまった以上行くなとはいえないけれど、あなたをたった一人で旅立たせるのはとても心配ですもの…
あぁ、ジネット……あなた、どうしてもっと早くに言ってくれなかったの。
こんなことだとわかっていたら、私から皆さんにお願いしたのに…」

 「マリアさん……私のことを考えて下さっているのは嬉しいですが……でも、皆さんは私を一緒に連れて行って下さるでしょうか…?」

 「あなたが本気でお願いすれば、きっと大丈夫よ!
そんな弱気でどうするのよ!
あなた、その石を新しい森の長に届けなければならないのでしょう!?
しっかりなさい!」
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