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14、銀星石(前に進む力)ワーベライト

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「あ…そうだ…
サリー、これを……」

 私はバッグの中から、綺麗に包装された包みを差し出した。



 「なんだい、これ?
 綺麗に包んでリボンまでかけて、大袈裟だね!」

リボンをほどき、中から現れたのは、淡いピンク色の可愛らしいドレスだ。
 大きな襟と袖口にはフリルがほどこされ、ウェストで切り替えて、スカートの部分はゆったりとしたラインになっている。
 先日、愛の町で仕立ててもらったあのドレスだ。
サリーはそれをじっとみつめたまま、眉間に皺を寄せ、何も言わなかった。



 「……気に入らなかったか…」

 「……あんた!本当に馬鹿じゃないの!
 私にこんなのが似合うわけないだろう!
それに、こんな山の中で私に一人で舞踏会の真似事でもさせるつもりかい!
こんなもの、私には一生着る機会なんてないね!」

 「サリーさん、そんなことありませんよ。
あなたにはきっととてもお似合いですよ。
 以前、黒蝶貝をブローチにしたらどうかという話が出た時に、サリーさんがブローチに似合う服なんて持ってないとおっしゃったからですね。
 良かったじゃないですか!」

 「あんな話、真にうける馬鹿はいないよ。
 私にはブローチもドレスも身に付ける機会なんてないんだよ。
……それに、服はこの旅が終わったらってことだったじゃないか!」

サリーは激しい剣幕でそう言って、私を睨み付けた。 
 
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