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14、銀星石(前に進む力)ワーベライト

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指輪のことが気にかかり、その晩は眠ることが出来ないまま、次の朝を迎えた。



 私は、昨夜、サリーが巻き直した包帯をほどいた。
その方が彼らも気にならないだろうと思ったからだ。
 包帯の下に包まれていたのでは、彼らもきっと指輪のことが気になるはずだ。
 私の指にあるのは灰色のままのアマゾナイト……
あの美しい碧色を忘れてしまったかのような灰色の……
しかし、サリーとヴェールはあえてそのことには触れず、その事が余計に私を不安にさせた。



 「なんだか居心地が良すぎて、つい長居をしてしまいましたね。」

 「本当だね。
でも、ずっといるわけにもいかないし、そろそろ発たないとね。」



 私達は屋敷を去り、さらに奥地へと進んで行く。



 「南の森では外に通じる抜け道のようなものがありましたよね。
ですから、ここにも同じようなものがあると思うのです。」

 「だろうね。じゃないと満月以外は外に出られないことになるもんね。」

 「彼等は、あまり外に出ることもないかもしれないがな。」

 私達は、南の森と似た洞窟を探し、注意深くあたりを観察しながら進んで行った。

 
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