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それでも君を愛せて良かった
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殴られた痛みなんて少しも感じなかった。
そんなことよりも、ファビエンヌのことが心配だったから。
「ファビエンヌ…ごめんね。
いやな想いをさせちゃったね。
……でも、これで僕も決心が着いた。
実をいうとね、僕は心のどこかでこういうことを望んでいたのかもしれない。
君とここを出て行くきっかけを探してたのかもしれないよ。
父さんのことを想うと、なかなかそれが言い出せなかったからね…
……ファビエンヌ、そんな顔しないで。
君は何も心配しなくて良いんだよ。
全部、僕に任せておいて。
遠くに行こう。
誰も知らない遠くの町に行って、君と二人で……」
「アベル…離れるんだ!」
ファビエンヌと話している所へさっき出て行ったはずの父さんが突然現れ、僕をファビエンヌの前から突き飛ばした。
そして、次の瞬間、父さんは鈍く光る斧を高く振り上げ、ファビエンヌ目掛けて力任せに振り下ろしたんだ。
あまりの衝撃に僕は、何が起きたのかよく理解出来ず…ただ茫然と座っているだけで…
その間にも父さんは、斧をファビエンヌの身体目掛けて何度も振り下ろした。
僕が毎日梳いていた、艶やかな金の髪が散乱して…
バラバラになった母さんのドレスが床に散らばって…
彼女の綺麗な顔が粉々に飛び散って…
床もささくれ、亀裂が走って…
「やめてーーーーーー!」
僕は父さんに体当たりをした。
心臓が口から飛び出しそうなくらい、激しく鳴っていた。
父さんは、向かい側の壁にぶつかってどさりと倒れ込み、持っていた斧が転がった。
僕の瞳からは滝のような涙が溢れ出し、すべてがぼやけて膨らんで、その場のことがはっきりとは見えなかったけど…
ファビエンヌが死んだことだけはわかった。
ファビエンヌは…父さんに殺された。
父さんに殺された…
ファビエンヌは……
「あぁぁーーーーーーー!」
僕は、自分の心が砕けるのを感じた。
同じだ…
ファビエンヌの身体と同じように、僕の心は粉々に砕け散った。
部屋を出る時、兄さんとぶつかった。
兄さんが僕を呼ぶ声は聞こえたけど、僕の足はもう止められなくて…
だって……
ファビエンヌが……僕の大切なファビエンヌが父さんに殺されてしまったんだから…!
そんなことよりも、ファビエンヌのことが心配だったから。
「ファビエンヌ…ごめんね。
いやな想いをさせちゃったね。
……でも、これで僕も決心が着いた。
実をいうとね、僕は心のどこかでこういうことを望んでいたのかもしれない。
君とここを出て行くきっかけを探してたのかもしれないよ。
父さんのことを想うと、なかなかそれが言い出せなかったからね…
……ファビエンヌ、そんな顔しないで。
君は何も心配しなくて良いんだよ。
全部、僕に任せておいて。
遠くに行こう。
誰も知らない遠くの町に行って、君と二人で……」
「アベル…離れるんだ!」
ファビエンヌと話している所へさっき出て行ったはずの父さんが突然現れ、僕をファビエンヌの前から突き飛ばした。
そして、次の瞬間、父さんは鈍く光る斧を高く振り上げ、ファビエンヌ目掛けて力任せに振り下ろしたんだ。
あまりの衝撃に僕は、何が起きたのかよく理解出来ず…ただ茫然と座っているだけで…
その間にも父さんは、斧をファビエンヌの身体目掛けて何度も振り下ろした。
僕が毎日梳いていた、艶やかな金の髪が散乱して…
バラバラになった母さんのドレスが床に散らばって…
彼女の綺麗な顔が粉々に飛び散って…
床もささくれ、亀裂が走って…
「やめてーーーーーー!」
僕は父さんに体当たりをした。
心臓が口から飛び出しそうなくらい、激しく鳴っていた。
父さんは、向かい側の壁にぶつかってどさりと倒れ込み、持っていた斧が転がった。
僕の瞳からは滝のような涙が溢れ出し、すべてがぼやけて膨らんで、その場のことがはっきりとは見えなかったけど…
ファビエンヌが死んだことだけはわかった。
ファビエンヌは…父さんに殺された。
父さんに殺された…
ファビエンヌは……
「あぁぁーーーーーーー!」
僕は、自分の心が砕けるのを感じた。
同じだ…
ファビエンヌの身体と同じように、僕の心は粉々に砕け散った。
部屋を出る時、兄さんとぶつかった。
兄さんが僕を呼ぶ声は聞こえたけど、僕の足はもう止められなくて…
だって……
ファビエンヌが……僕の大切なファビエンヌが父さんに殺されてしまったんだから…!
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